兵庫県道509号桑原栗柄線

兵庫県道509号桑原栗柄線

はじめに

兵庫県丹波篠山市内に位置する一般県道、兵庫県道509号桑原栗柄線（ひょうごけんどうごひゃくきゅうごう くわばらくりからせん）は、市域西部の桑原地区と中部の栗柄地区を結ぶ、地域に密着した路線です。全長は約6キロメートルで、丹波篠山市の豊かな自然が広がる山間部を縫うように通過します。

路線概要

本路線の起点は丹波篠山市桑原に設定されており、ここでは兵庫県道・京都府道710号本郷辻線と接続します。710号線から分かれる形で始まり、東へ向かいます。終点は丹波篠山市栗柄で、兵庫県道・京都府道97号篠山三和線に合流します。この短い区間が、二つの主要な県道を結ぶ連絡路としての機能の一部を担っています。路線の総延長は正確には5.938キロメートルとされています。

地理的特徴と道路状況

兵庫県道509号線の最大の特徴は、その地理的なロケーションにあります。路線の大部分が山間部を通過しており、起点の桑原から東へ進むにつれて徐々に標高を上げていきます。この区間はカーブが多く、勾配がきつい場所も点在するため、通行には十分な注意が必要です。ルートの途中には、周辺地域の尾根を越える峠道が含まれており、高低差のある地形を克服する経路となっています。

特筆すべき点として、本県道は丹波篠山市を代表する土木構造物の一つである栗柄ダムのすぐ脇を通過します。ダム湖である栗柄湖のそばを走るため、季節ごとの周囲の自然景観や湖面を眺めながらの走行が可能です。栗柄ダムへのアクセス路としても利用されています。

道路の構造にも特徴があります。この路線は大型車両の通行が終日禁止されています。これは、山間部特有の狭い道幅や急なカーブ、勾配などが、大型車にとって通行の障害となるためです。そのため、主に地域住民の生活道路や、栗柄ダムへの関係者・訪問者の利用を想定した道路と言えるでしょう。通過交通を担う幹線道路とは性格が異なります。

また、比較的近いエリアを通過する兵庫県道・京都府道97号篠山三和線が鼓峠を経由するのに対し、本路線はそれよりも高い標高の地点を通る箇所があることも特徴の一つです。標高が高い区間を含むため、特に冬季においては路面の凍結や積雪が発生しやすく、タイヤチェーンなどの滑り止め対策や、事前の道路状況確認が推奨されます。

沿線

本路線の沿線で最も注目される施設は、栗柄ダムです。治水および利水目的で建設されたダムであり、周囲は自然環境が豊かで、ダム関連施設も整備されています。

まとめ

兵庫県道509号桑原栗柄線は、丹波篠山市の山間部を横断し、桑原地区と栗柄地区を結ぶ約6キロメートルの一般県道です。兵庫県道・京都府道710号本郷辻線から分岐し、峠を越え、栗柄ダムの脇を通過して兵庫県道・京都府道97号篠山三和線に至るルートをとります。全線にわたって大型車は通行止めとなっており、道幅が狭く、勾配やカーブが多い山道という性格を持ちます。地域の生活を支えるとともに、栗柄ダムへのアクセス路としても機能しており、通行の際には路線の特性を理解し、安全運転を心がける必要があります。兵庫県が管理する県道ネットワークの一部として、地域の細かな交通需要に応える役割を担っています。

関連する項目としては、「兵庫県の県道一覧」があります。

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