内外ビルディング

内外ビルディングの歴史

内外ビルディングは、かつて東京都千代田区丸の内に位置していた重要な建築物でした。このビルの歴史は、第一次世界大戦後の日本の経済成長と共に始まります。1922年、大日本製糖は自社の社屋に加えて商業ビルの運営を目指し、内外ビルヂング会社を設立しました。しかし、建設作業が進んでいた1923年9月1日に関東大震災が発生し、未完成の建物は全壊してしまいました。この震災によって、多くの作業員が犠牲になり、以後の建設計画に大きな影響を与えました。

震災の影響を受けた後、設計は見直され、1925年11月24日に新たな地鎮祭が行われました。1926年2月21日から再度工事が始まり、1927年7月31日に遂に竣工しました。この際、ビルの名称は「昭和ビルディング」と名付けられましたが、後に「内外ビルディング」に戻されました。竣工から間もなく、大日本製糖はその本社をこのビルに移転しました。

その後の歴史において、内外ビルディングは重要な転機を迎えました。1946年3月、内外ビルディングは連合国軍最高司令官総司令部（GHQ）に接収され、1952年12月まで将校宿舎「エンパイヤーハウス」として利用されました。接収解除近くの1952年10月には、内外ビルディングは三井不動産の傘下に入り、接収が解除された後は三井不動産によってオフィスビルとして運用されることになりました。

内外ビルディングが三井不動産に管理されるようになってから、1954年から1966年までの間には、富士重工業（現在のSUBARU）の本社も同じビルにありました。また、1956年12月には大規模な増築が行われ、1958年1月14日に新しい部分が完成しました。さらに1962年4月には再び増築が実施され、建物は徐々に規模を拡大していきました。

しかし、時が経つにつれて内外ビルディングは老朽化が進み、その陳腐化が懸念されるようになりました。1979年1月に建物は解体され、その跡地には現在、丸の内三井ビルが建設されています。内外ビルディングは1969年3月27日に第一産業株式会社と合併し、商号を「内外不動産」に改めました。この歴史的な建物がどのようにして東京都の発展に寄与してきたのか、様々な視点から理解を深めることができるでしょう。

参考文献

• - 『建築雑誌』 第四一輯第五〇一號、建築學会、昭和2年（1927年）10月。
• - 『昭和ビルヂング新築工事概要』
• - 塩谷誠編集 『日糖六十五年史』 大日本製糖株式会社、昭和35年（1960年）12月30日。
• - 財団法人日本経営史研究所編集・制作 『三井不動産四十年史』 三井不動産株式会社、昭和60年（1985年）6月26日。
• - 三菱地所株式会社社史編纂室編 『丸の内百年のあゆみ 三菱地所社史』 三菱地所株式会社、平成5年（1993年）。

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