内川毅

内川毅氏は、日本のゲーム業界を代表するクリエイターの一人です。幼少期、クリスマスプレゼントとして贈られたファミコンとスーパーマリオブラザーズ、ボンバーマン、そしてポートピア連続殺人事件をきっかけにゲームの世界に足を踏み入れました。中でも、ドラゴンクエストII 悪霊の神々や、ロマンシング サ・ガは、彼のゲームクリエイターとしての道を決定づける大きな影響を与えた作品と言えるでしょう。

ゲーム制作への強い思いを抱きながらも、その道の難しさから諦めかけていた時期もありました。テレビ番組制作への進路も模索しましたが、それは実現しませんでした。迷える時期を過ごしていた内川氏ですが、偶然にもスクウェア・エニックスのウェブサイトでドラゴンクエストのシナリオアシスタント募集を見つけたことが、彼の人生を大きく変える転機となります。応募を経て見事採用され、念願のゲーム業界への道を切り開いたのです。

スクウェア・エニックス入社後は、シナリオアシスタントとしてキャリアをスタートさせました。その後、本編制作チームへと配属され、シナリオ担当として活躍します。ドラゴンクエストIX 星空の守り人からは、シナリオに加え、モンスターパラメーターの調整、さらにはバトルシステムへの関与も担うようになり、役割は大きく広がっていきました。

初めてモンスターパラメーター調整を担当した際には、自身のモンスター好きが高じてパラメーターの数値を高く設定しすぎてしまい、ゲームの難易度が極端に上がってしまいクリア不可能な状態にしてしまったという経験もしています。この経験から、藤澤仁氏や堀井雄二氏らベテラン開発者から、ドラゴンクエストのバトルシステムは、プレイヤーを楽しませることを第一に考えるべきであると厳しくも温かい指導を受けました。この経験は、内川氏のクリエイターとしての成長に大きく貢献したと言えるでしょう。

その後、内川氏はドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めてでディレクターを務め、シリーズの新たな歴史を刻みました。そして2021年5月27日には、今後のシリーズを担うドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎のディレクター就任が発表され、大きな注目を集めています。

内川氏のキャリアは、幼少期のゲーム体験から始まり、挫折と成功を経験しながら、常にゲームへの情熱を持ち続け、第一線で活躍し続けるクリエイターとしての軌跡を示しています。ドラゴンクエストシリーズへの貢献は計り知れず、今後の作品にも大きな期待が寄せられています。彼の今後の活躍から目が離せません。

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