内海駅 (愛知県)

内海駅

愛知県知多郡南知多町に位置する内海駅は、名古屋鉄道（名鉄）知多新線の終点となる駅です。駅番号はKC24。この駅は南知多町内で唯一の鉄道駅であり、名鉄の路線網において最も南に位置する駅として知られています。

歴史

内海駅は1980年（昭和55年）6月5日、知多新線の全線開通と同時に開業しました。当初は現在地より海に近い場所に計画されていましたが、用地取得難航のため丘陵地帯の現在地に変更されました。建設工事中に先苅貝塚が発見され発掘調査が必要となったため、開業は当初予定より遅れました。

開業当初は2面3線でしたが、1986年（昭和61年）2月18日に線路が1線増設され現在の2面4線となりました。ICカードについては、2007年（平成19年）7月14日に自動改札機がトランパスに対応し、2011年（平成23年）2月11日にはmanacaが利用可能となりました。トランパスは2012年（平成24年）2月29日に利用終了しています。2010年（平成22年）6月5日には知多新線全線開通30周年を記念し、式典や臨時列車の運行が行われました。

駅の運営体制は変化し、2020年（令和2年）5月25日から暫定的に、2023年（令和5年）3月25日からは正式に終日無人化されました。それ以前は特殊勤務駅として窓口営業時間がありましたが、日中不在の時間帯も存在しました。無人化後も駅事務室内の乗務員宿泊所は使用されており、夜間滞泊が見られます。

駅構造

内海駅は高架上に島式ホーム2面4線を有する構造で、駅集中管理システムが導入された無人駅です。管理駅は知多半田駅です。

改札口は高架下の地上階に1箇所。自動券売機と自動精算機が各1台設置されています。バリアフリー設備としてエレベーターやエスカレーターは備わっていません。

ホームは2面4線ですが、1番線と2番線ホームは日中の使用が限られ、減便が進んだ現在は早朝・深夜帯以外ではほとんど使用されません。かつて有人駅時代には日中これらホームへの階段が封鎖されることもありました。海水浴シーズンを想定した臨時改札口もありますが、使用機会は少ないです。トイレは改札外。高架下には休憩室や商店があります。計画段階で隣駅として小野浦駅が構想されましたが、実現しませんでした。

利用状況

内海駅の利用者数は長期的に減少傾向です。
「移動等円滑化取組報告書」によると、2022年度の1日平均乗降人員は996人でした。過去と比較すると、『名鉄120年：近20年のあゆみ』に記載された2013年度は1,569人、『名古屋鉄道百年史』にある1992年度は3,038人であり、30年間で大きく減少していることがわかります。名鉄全駅中での順位も低下しています。

駅周辺

内海駅は海からやや離れた丘陵地に位置し、内海・千鳥ヶ浜海水浴場や集落中心部へは徒歩15分以上かかります。

周辺には国道247号線が通るほか、南知多温泉郷の宿も点在します。生活関連施設としてホームセンター、郵便局、役場サービスセンターなど。教育機関は高校、小中学校があります。観光・歴史関連では南知多グリーンバレイ、寺院、内田家など。かつて名鉄沿線開発として存在した内海フォレストパークは既に閉鎖されています。

バス路線

駅前からは南知多町営バス「海っ子バス」（レスクル受託）が運行されており、南知多・美浜環状線として町内各地を結びます。かつては知多乗合の路線バスが運行されていましたが、段階的な再編により現在は海っ子バスに移管され、地域交通の結節点となっています。

隣の駅

名古屋鉄道 知多新線
野間駅 (KC23) - 内海駅 (KC24)

知多新線内は全ての種別が停車します。（特急は河和線知多武豊駅まで、快速急行・急行は住吉町駅まで各駅停車）

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