内田勘太郎

内田勘太郎：ブルースギターの魂

大阪市出身の内田勘太郎は、日本のブルースシーンを代表するギタリストとして知られています。1954年生まれ、鉄工所の家に育ち、1971年にはブルースバンド憂歌団を結成し、リードギターとして活躍しました。現在は沖縄を拠点に活動しています。

内田勘太郎の演奏は、その独特のスライドギターに特徴があります。その奏法、そして使用するスライドバーは、多くのファンを魅了する要素となっています。彼は、なんとカルピスの瓶を加工したものをスライドバーとして使用することで有名です。新品のカルピスの瓶を入手するため、メーカーに直接連絡して大量に買い取ったり、廃棄物の中から探したりするほどのこだわりようでした。2015年頃には、この方法で入手できる瓶が底をつき、確保に苦労しているというエピソードも語られています。この逸話は、彼の音楽に対する並々ならぬ情熱と、音への妥協のない姿勢を象徴的に物語っています。

使用するギターにもこだわりが見られます。チャキ製のピック・ギターを愛用していたことは有名ですが、シェクターの内田勘太郎モデルやK.YAIRI、Morrisなどのギターも使用していました。一時、原田芳雄氏にギターを預けていたこともありましたが、原田氏の没後、再び内田氏の手元に戻っています。これらのギターとのエピソードも、彼の音楽人生を彩る重要な要素となっています。

内田勘太郎は数々のアーティストをサポートしています。Weeping Harp Senohの『Messin' around』、浅川マキの『流れを渡る』、桃井かおりの楽曲など、幅広いアーティストの作品に参加。憂歌団としての活動も継続し、UAやスターダストレビューの作品にも参加するなど、その活動は多岐に渡っています。

高校時代には、MBS契約アナウンサーの佐藤良子氏と同級生だったという興味深いエピソードも存在します。

内田勘太郎の音楽活動は、ブルースという音楽ジャンルにとどまらず、様々な音楽との融合、そして独自のスタイルを確立した、日本のブルースシーンにおいて重要な存在であることを示しています。彼の情熱、そして妥協のない姿勢は、多くのミュージシャンに影響を与え続けていることは間違いありません。

彼の音楽活動の軌跡を辿ると、そこにはブルースギターに対する並々ならぬ情熱と、音楽への深い愛情が感じられます。カルピスの瓶をスライドバーとして使うというユニークなエピソード、愛用ギターへのこだわり、そして様々なアーティストとの共演など、内田勘太郎の音楽人生は、まさにブルースギターの魂を体現したようなものです。これからも、その唯一無二の音楽を多くの人に届けてくれることを期待しています。

主なディスコグラフィー:

サポート参加作品
Weeping Harp Senoh『Messin' around』（1976年、再発2007年）
浅川マキ『流れを渡る』（1977年、再発2011年）
桃井かおり「少女時代」（1978年、CMソング）
憂歌団としての参加作品
桃井かおり『WATASHI』（1979年）
UA「ミルクティー」（1998年）
スターダストレビュー『還暦少年』（2018年）

関連事項:

憂歌団
有山じゅんじ

外部リンク:

内田勘太郎公式ウェブサイト (※リンクは存在しない可能性があります)
内田勘太郎×ムッシュかまやつ対談＆プレイリスト（アーカイブ）
* 内田勘太郎セレクトのプレイリスト＆インタビュー（アーカイブ）

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