内藤聡
内藤聡（ないとう さとし）
内藤聡は、1975年6月25日生まれ、群馬県藤岡市出身の日本のラジオパーソナリティおよびDJです。血液型はAB型で、妻と3人の子供がいます。「さとやん」「さとつぃ～」「さとし～」「さとっち」など、多様な愛称でリスナーから親しまれています。特定のプロダクションに所属せず、フリーランスとして活動していますが、マネジメント業務はセントラルジャパンに委託しています。
経歴
内藤が声の仕事に興味を持つようになったのは、中学生の時に先生から声について褒められたことがきっかけでした。さらに、DJ赤坂泰彦のラジオ番組に送った葉書が採用された経験が、放送業界への扉を開く契機となります。群馬県立藤岡高等学校を卒業後、大阪芸術大学へ進学。大学卒業後はすぐに正規の職には就かず、アルバイトをしながらDJを目指し、放送業界でAD（アシスタントディレクター）としてキャリアをスタートさせました。
学生時代はスポーツに熱中しており、勉強よりも体を動かすことを好みました。高校時代は野球部に所属し、大学ではアメリカンフットボールでクォーターバック（QB）を務めました。ラグビーの経験もあり、番組内でスポーツに関するエピソードを語ることもありますが、選手としての目立った実績はありません。
ラジオパーソナリティとしての活動
内藤聡のラジオキャリアは、主にFM AICHI（現：@FM）での活動が中心でした。2001年10月に始まった『E-GROOVE MIX』を皮切りに、『サタデー・エクスプレス』、『サンデー・エクスプレス』、『モーニング・グルーブ』、『エンタメ･コング』、『Dera Dera』、『COUNTDOWN DRAGOON』、『on the beat』、『A-live!』、『SATURDAY!』など、様々な時間帯やジャンルの番組を担当し、長年にわたり東海地方のリスナーに親しまれました。
2015年4月からは、故郷である群馬県のFM群馬で平日朝のワイド番組『WAI WAI Groovin'』を担当しており、現在もそのエネルギッシュな語り口で多くのリスナーの一日を彩っています。これ以外にも、Kiss FM KOBEの『ROOKIE'S』やAIR-G'の『学生情報バラエティ～エンタク!』など、他地域のラジオ局の番組にもゲスト出演やレギュラー出演の経験があります。
特徴的な語録とリスナーとの交流
内藤の番組の大きな特徴の一つは、リスナーとの距離を縮めるための独特の「語録」やコミュニケーションスタイルです。番組開始時に発せられる「ぼんじあ～！」は、ポルトガル語の「おはようございます（Bom Dia!）」に由来するフレーズで、特に朝番組で多用されます。これは、自身のキャラクターを確立するためのユニークな挨拶として定着しました。
「ライドオン！」も内藤の代名詞的な言葉です。これは師匠と仰ぐDJターザン山下から使用許可を得て使い始めたもので、元々は「乗っていこう！」といった勢いをつける意味合いですが、番組内ではリスナーの誕生日や記念日のお祝い、あるいは背中を押すような励ましのメッセージとして送られます。ターザン山下とは大阪時代からの親しい師弟関係にあり、互いに「師匠」「ルーキー」と呼び合うエピソードも語られています。
かつて人気だったフレーズに「8時だよ！」があります。これは『8時だョ!全員集合』のいかりや長介の決め台詞を模したもので、午前8時の時報後にリスナーが電話で叫ぶコーナーのタイトルでした。後に内藤自身が時報前にこのフレーズを叫ぶようになります。
リスナーを励ます際に内藤が好んで使うのが「踏ん張って…」という言葉です。これは、シンガーソングライターの馬場俊英が「頑張って」という言葉が、すでに精一杯努力している人にとって逆にプレッシャーになる可能性があると示唆したことに影響を受け、使い始めたとされています。この言葉について、リスナーからユーモラスな反応がある一方で、便秘が解消したという珍しいエピソードも語られています。
ラジオ業界で慣習的に他局名を避ける傾向がある中で、内藤は地名を使ったユニークな比喩表現を用います。例えば、ZIP-FMを所在地から「桜通」、FM AICHIを「鶴舞」、CBCラジオを「新栄」と表現することで、聴取者に分かりやすく伝えています。
他にも、占いコーナーで使われた、1位の星座を「プリマ」、最下位を「プリマックス」と呼ぶ言葉や、運転中のリスナーにワイパーを動かしてもらうことで一体感を促す企画から生まれた「レッツ・ワイパー」など、リスナー参加型の番組作りが生んだユニークな語録が多数存在します。「レッツ・ワイパー」は交通上の安全面から現在は推奨されていませんが、過去の番組を彩ったフレーズとして記憶されています。
これらの独特な語録や企画は、内藤聡のサービス精神と、リスナーとの繋がりを何よりも大切にする姿勢の表れと言えます。明るく元気なキャラクターと、リスナー一人ひとりに寄り添う真摯な姿勢が、彼の番組が長く愛される理由でしょう。
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