円谷エンターテインメント

株式会社円谷エンターテインメントの概要

株式会社円谷エンターテインメント（つぶらやエンターテインメント）は、かつて日本に存在した映像制作会社です。東京都渋谷区に本社を構え、映像制作の分野で多くの作品を手がけてきました。特に有名なのは、ウルトラシリーズやその関連作品であり、さまざまなジャンルにわたるドラマやアニメ、映画を制作してきました。

会社の設立と歴史

1989年7月、円谷プロダクションの創設者である円谷粲が退社した後、彼は円谷映像を設立しました。この新たな会社は、特に円谷プロダクションとは一切関与せず独立して運営されていましたが、ウルトラシリーズに関連した番組の制作には、円谷プロダクションの下請けとして参加していました。

その後、2004年には売上の減少により、円谷映像の事業がアートポートに譲渡され、同時に株式会社円谷エンターテインメントと改名されました。円谷エンターテインメントは、映像制作を続けながら、様々な子会社と協力して事業を発展させてきました。特に2015年には円谷映像新社を経て、2022年にはマーチャント・バンカーズの関連会社となるなど、経営の変遷を見せました。

代表作品

株式会社円谷エンターテインメントは、数々の人気作品を制作してきました。主な作品には、以下のものがあります。

ドラマ

• - 超人刑事シュワッチ（1990年）
• - 怪奇千夜一夜物語（1991年）
• - エコエコアザラク（1997年）
• - ねらわれた学園（1997年）
• - 仮面天使ロゼッタ（1998年）

アニメ

• - クイーン・エメラルダス（1998年）
• - 神世紀伝マーズ（2002年）
• - 宇宙交響詩メーテル（2004年）
• - ふぉうちゅんドッグす（2002年）

映画

• - ウルトラQ ザ・ムービー 星の伝説（1990年）

これらの作品は、円谷エンターテインメントが持つ創造性と技術力を示しています。特にウルトラシリーズは、世代を超えて愛される日本の特撮文化の象徴といえるでしょう。

訴訟と問題

社内の問題も多々ありました。2007年には円谷映像からの事業譲渡の際に、円谷粲が虚偽の説明をしたとする訴訟を起こし、損害賠償を求める事例も発生しました。また、2010年には「ウルトラQ dark fantasy」の企画費未払いに関する訴訟でも東京地裁により支払い命令を受けるなど、経営には苦しい局面もありました。

終焉と継承

円谷エンターテインメントは、映像制作の誇り高い伝統を持ちながら、最後は円谷メディア・コンテンツに事業を継承しました。円谷プロダクションとの深いつながりを持ちながらも、異なる道を歩んできた同社の歴史は、日本の映像制作における重要な位置を示しています。今でも多くのファンに愛されており、円谷エンターテインメントの名はその後の作品にも影響を与えています。

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