凪待ち

映画『凪待ち』

『凪待ち』（なぎまち）は、2019年6月28日に公開された日本映画で、監督は白石和彌が務め、香取慎吾が主演を務めています。PG12指定の本作は、心の葛藤と再生をテーマにしたストーリーが展開されます。舞台は宮城県石巻市で、撮影は2018年6月から7月にかけて行われました。

ストーリー概要

物語は、ギャンブルを好む男、郁男が主人公です。彼はリストラされ、仕事を失い、人生の岐路に立たされています。そんな郁男は、恋人である亜弓とその娘の美波と一緒に、亜弓の実家へと移り住むことを決意します。新たな環境で彼は亜弓の父、勝美の友人である小野寺の助けを借りて印刷所での仕事を得ることで、新しい生活を始める兆しを見せます。ギャンブルから足を洗うことができるのかと思われましたが、職場の仲間に影響を受け、再びギャンブルの世界に足を踏み入れてしまうことになります。

郁男がギャンブルにのめり込む中、亜弓と美波の間には親子喧嘩が勃発します。その後、美波の帰りが遅くなる事件に直面し、心配した亜弓と郁男は美波を探し始めますが、亜弓と郁男の間に摩擦が生じ、結果的に彼らは離れ離れになってしまいます。やっと美波を見つけた郁男ですが、その時に亜弓が何者かによって命を奪われてしまいます。これにより、郁男は犯人として疑われ、職場でもトラブルを抱え、ついには解雇されてしまいます。

失意のどん底にいる郁男は、さらに借金を重ねつつ、ギャンブルを続けていく中、かつての恋人を失った悲しみが彼を襲います。そんな彼に、勝美は自分の漁船を売って得たお金を手渡し、「この金で身辺をきれいにしろ」と言います。しかし、そのお金さえもギャンブルにつぎ込んだ結果、無一文となってしまう郁男。町の祭りの夜には泥酔し、暴力団員に半殺しの目に遭いますが、そんな彼を小野寺が助けてくれます。

小野寺の元で再起を図る郁男ですが、その頃、彼の恋人である亜弓を殺害した真犯人が明らかになり、物語はさらに緊迫感を増していきます。これまでの選択とそれに伴う結果が、郁男の人生にどう影響するのかが描かれ、観客を引き込むストーリーが展開されます。

キャスト

本作のキャストには以下のような俳優陣が揃っています。

• - 郁男役：香取慎吾
• - 美波役：恒松祐里
• - 亜弓役：西田尚美
• - 勝美役：吉澤健
• - 村上竜次役：音尾琢真
• - 小野寺修司役：リリー・フランキー
• - 蝦名政則役：三浦誠己

その他、多彩なキャストが名を連ねています。

スタッフ

スタッフ陣には、監督の白石和彌や脚本の加藤正人、音楽を担当した安川午朗などがいます。プロデューサーには、椎井友紀子と赤城聡が名を挙げています。

受賞歴

『凪待ち』は、第74回毎日映画コンクールで助演優秀賞を受賞するなど、様々な映画祭で評価を受けました。また、加藤正人によるノベライズも光文社文庫から発売されています。

この映画は、人生の転機を迎えた一人の男の苦悩と再生を描いた深いストーリーが魅力です。

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