出発シンコー!

出発シンコー！

『出発シンコー！』は、弓月光による日本の少女漫画作品。1974年に集英社の『りぼん』で連載され、同年12月に単行本が刊行されました。作者の初期の作品であり、全1巻で完結しています。同時収録作品として、1973年に発表された『異常ナシ』があります。

あらすじ

物語は、転校生の和田久平が、自転車に乗った芦原乙女と出会うことから始まります。乙女に一目惚れした久平は、彼女が自転車競技に強い男性が好きだと知り、オリンピック代表だと嘘をついてしまいます。その嘘を信じた乙女も久平に惹かれていきます。

そんな中、自転車大会が開催されることになり、乙女は優勝商品のイタリア製タンデム車に目を輝かせます。彼女は久平にタンデム車でサイクリングしようと誘い、大会へのエントリーを勧めます。しかし、自転車同好会の会長である二階堂が、乙女に片思いしており、久平の邪魔をしようと画策します。

大会当日、二階堂によって自転車のブレーキワイヤーを切られるという妨害工作を受けながらも、久平は乙女の協力によって見事優勝を勝ち取ります。果たして、久平の嘘はバレてしまうのか、そして二人の恋の行方はどうなるのか。ドタバタな展開と、乙女の恋が織りなす、青春ラブコメディです。

登場人物

芦原乙女（あしはら おとめ）
自転車同好会に所属する女生徒。転校生の久平に興味を持ちます。明るく活発な性格で、自転車競技に情熱を燃やしています。
和田久平（わだ きゅうへい）
転校生。切れ痔と便秘に悩まされる絶不調の中、乙女に一目惚れし、猛烈にアタックします。見栄っ張りなところがあり、乙女の気を引くために嘘をついてしまいます。
二階堂（にかいどう）
自転車同好会の会長。乙女に激しい片思いを抱いており、久平を徹底的に邪魔しようとします。嫉妬深く、陰湿な性格です。
乙女のママ
離婚後、慰謝料で洋装店を経営し、乙女を育てています。明るく優しい性格で、乙女の恋を応援しています。

『出発シンコー！』は、弓月光の初期の作品であり、その後の作風に通じるコメディタッチな表現や、個性的なキャラクター設定が楽しめます。自転車競技を題材にした、爽やかな青春ラブコメディとして、多くの読者に愛されています。

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