利用者:竹富島

多様な分野に関心を持ち、特に著作権法に深い知見を有する利用者。かつて研究者として活動していた時期に編集に携わっていましたが、その後、多忙な本社業務に就き、約10年間、編集活動から離れていました。現在は役職が変わり、再び活動に割く時間的余裕が生まれたと述べています。

過去の編集活動においては、その貢献が評価された事例があります。2007年4月25日には、ご自身が初版を投稿した「天野芳太郎」の記事が新着記事として紹介されました。また、同年5月27日には、その月の月間感謝賞において投票があったことが示されています。

この利用者の関心は広範に及びますが、中でも著作権に関する問題提起とその考察は特筆すべき点です。特に、学校の沿革など公式サイトに掲載された情報の取り扱いにおいて発生しうる著作権上の問題について詳細な検討を行っています。

具体的な論点として、著作権法第32条第2項（国等の広報資料等の利用）の適用可能性を考察しています。この条項は、国や地方公共団体の機関が一般に周知させることを目的として作成した広報資料等を、説明の材料として転載する場合などに権利を制限するものです。学校の沿革がこの「広報資料等」に該当するかどうか、また、条項が本来、報道機関などが「国からの発表」を伝える趣旨で設けられたものである点を踏まえ、学校が自らの沿革を公開している場合への適用がその趣旨に沿うものか、法解釈の権威である加戸守行氏の著作（『著作権法逐条講義（五訂新版）』）を参照しながら、現在も思案を深めています。

さらに、著作権法第23条第2項における「説明の材料として」という要件についても考察しています。加戸氏の著書によれば、これは官公庁文書自体を説明するための引用を指すものであり、例えば「Aという対象物について、官公庁文書Bがこのように述べている」という形で、対象物Aを説明するために文書Bを引用するスタイルは想定されていません。あくまで「官公庁文書Bというものがあり、以下にその内容を説明するために原文を転載する」という文脈での引用が許容されると解釈しています。

この解釈に基づけば、単に「Aとは『～～（文書Bを転載）』である」という形で文書Bを転載するだけでは、文書Bについての説明がないため、著作権法上の要件を満たさない可能性が高いと指摘しています。文書Bがどのようなものであるか、その内容を説明した上で、その付属資料として原文を掲載する形式が、法に準拠した引用スタイルであるという見解を示しています。

著作権問題以外にも、写真に関する日本語の主要文献、逐次三点法、門脇尚平、パイオニア・ジャパン・レコードといった特定の事柄に関心を示しています。また、編集活動の際に参照すべき重要なガイドラインとして、「Wikipedia:出典を明記する」などを挙げています。

アカウントに関しては、2007年5月時点では漢字のユーザー名で活動することを基本としつつ、将来的に導入される可能性があったm:Single loginに備え、異なるアカウント名も取得していることに言及しています。

総じて、この利用者は法的な視点、特に著作権に強い関心を持ち、複雑な問題を深く掘り下げて考察する姿勢が見られます。過去の貢献と現在の活動再開は、利用者の継続的な学習意欲と、質を高めようとする編集への真摯な取り組みを示唆しています。

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