前橋市民球場

前橋市民球場について

群馬県前橋市の前橋総合運動公園内に位置する前橋市民球場は、1980年に開場した野球専用の施設です。市が所有するこの球場は、長年地域のスポーツ文化の中心となってきました。特に、2019年4月からは命名権契約により「グレースイン前橋市民球場」の愛称が使われるようになりました。この契約は初めは3年であったものの、満期を迎えた2022年に再び3年間の延長が決定され、現在も使用されています。

設備と改修

開場当初、球場の両翼は91.0mでしたが、2029年に群馬県で開催予定の国民体育大会に向けて、硬式野球の開催を可能にするための改修工事が行われました。この工事では両翼が100.0mに拡張され、内外野のグラウンド改良も実施されました。具体的には内野はクレー、外野は天然芝が採用されています。また、スコアボードは磁気反転式で、6基の照明設備が完備されています。収容能力は13,107人と、地域のスポーツイベントを多数受け入れることができる規模です。

競技利用

前橋市民球場は、独立リーグBCリーグに所属する群馬ダイヤモンドペガサスの主要な試合会場としても知られています。2014年には、チームが高崎市城南野球場を本拠地として確保したものの、その後のグランドチャンピオンシップにおいてはすべての主催試合がこの球場で行われています。しかし、2020年と2021年には改修工事の影響もあり、公式戦の開催は行われませんでした。

この球場は市街地から約8km離れた住宅地に位置しているため、BCリーグのナイター試合では特有の運用規定が設けられています。たとえば、20時以降の鳴り物の使用禁止や、21時10分以降に新しいイニングを開始しないというルールが適用されています。これは周辺住民への配慮から設けられたものであり、新型コロナウイルス感染症の流行以降は、マスクを外して音を出す行為も禁止されています。

アクセス

前橋市民球場へのアクセスは、JR前橋駅からのタクシー利用で約20分、あるいは「日赤病院前」経由のバスを利用すると約30分で到着します。バスを利用した場合、「運動公園入口」にて下車し、そこから徒歩で約10分の距離です。また、群馬県庁前から「中央前橋駅」経由のバスでも約30分、運動公園前下車となります。最寄り駅としては両毛線の駒形駅がありますが、駅から球場までは約4.2kmの距離があるため、アクセスには注意が必要です。

このように、前橋市民球場は地域のスポーツ振興に寄与し、これからも多くのファンに愛される場であり続けることでしょう。

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