前田耕司

前田耕司：野球人生とスポーツマネジメントへの転身

広島県出身の前田耕司氏は、1964年10月27日生まれの元プロ野球選手である。投手として阪神タイガース、西武ライオンズ、広島東洋カープ、オリックス・ブルーウェーブと、セ・パ両リーグを渡り歩いた彼のキャリアは、少年時代の憧れから始まり、球界引退後にはスポーツマネジメントの世界へと華麗なる転身を遂げるまで、ドラマチックな展開を魅せる。

山本浩二氏への憧れと高校時代

幼少期から野球に親しみ、小・中学校時代の先輩である山本浩二氏（元広島東洋カープ）にあこがれ、野球の道を志す。福井工大福井高校に進学する際には、三原新二郎監督から熱烈な誘いを受け、全国制覇を目指し野球留学を決意。高校3年時には夏の甲子園に出場し、1回戦を突破するも、2回戦で惜敗した。

プロ野球での活躍と移籍

高校卒業後、1983年のプロ野球ドラフト会議で阪神タイガースから2位指名を受け入団。プロ2年目の1984年9月、初登板初先発を果たし、憧れの山本浩二氏からプロ初三振を奪うという快挙を成し遂げた。1986年には、田尾安志氏とのトレードで西武ライオンズに移籍。左腕投手が不足していた西武では登板機会が増え、1988年にはアメリカ1Aリーグへ野球留学も経験。帰国後、同年9月にはプロ初勝利を挙げた。

その後、1993年には大塚賢一氏とのトレードで地元球団の広島東洋カープに移籍。古巣で41試合に登板するも、1994年限りで自由契約となり、1995年にはオリックス・ブルーウェーブへテスト入団。登録名を前田康伺に変更したが、同年限りで現役を引退した。

引退後：スポーツマネジメントへの転身

引退後はオリックスの打撃投手としてチームに残った。2004年には伊原春樹監督の監督付き広報も兼務したが、同年、スポーツビズへ転身。22年間の野球界での経験と人脈を活かし、東京本社で野球部門のリーダーとして活躍した。

スポーツビズでは、それまで実績の少なかったプロ野球選手のマネジメントにおいて、豊富な人脈を活かし、約20名もの選手とマネジメント契約を締結。2009年には関西支社長に就任し、関西地方のアスリートのマネジメントを統括。矢野燿大氏のマネジャーも務めた。

独立と新たな挑戦

2018年には株式会社プロアスリートを設立。同年、日本初のスポーツマネジメント会社が運営するプロアスリート鍼灸整骨院、そしてプロアスリートリゾート（フィットネススタジオ）を相次いでオープンさせるなど、スポーツ業界における存在感をさらに高めている。

前田耕司氏のキャリアは、少年時代の憧れから始まり、プロ野球選手、コーチ、そしてスポーツマネジメントの経営者へと、常に挑戦を続ける姿を示している。彼の経験と人脈は、多くのアスリートの未来を支える力となり、日本のスポーツ界に大きな影響を与え続けている。

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