創設者 (スタートレック)

創設者 (Founders)

創設者は、アメリカのSFテレビドラマ『スタートレック』シリーズに登場する架空の異星人であり、主にドミニオンという国家を形成し、他種族への支配を試みる好戦的な種族です。彼らはオマリオン星雲を母星とし、流動的な身体を持つ知性ある生物です。創設者は、他の種族の姿を模倣して成りすまし、陰謀を巡らせる能力に長けていますが、その存在は惑星連邦にとって大きな脅威となっています。

呼称とその背景

創設者の正式な呼称や固有名は不明ですが、彼らは一般的に「可変種」または「流動体生物」と呼ばれています。可変種という呼称には差別的なニュアンスが含まれることもあるため、流動体生物（Shapeshifter）が好まれることもあります。オドーやラーズのように他種族の文化圏で育った個体以外は、個人名は存在しないことが多いです。

特徴と能力

創設者は流動体生物であり、任意の形状や質量に変化することができます。そのため、ヒューマノイドの遺伝子にいたるまでを完全に模倣でき、トライコーダーを用いても見分けることが難しいです。しかし、若年の流動体生物は完全なコピーが難しく、変身能力には限界があります。例えば、オドーは16時間ごとに元の流動体の形に戻る必要があります。また、彼らは自然現象にまで変身する能力を持ち、単独で宇宙空間を移動することも可能です。死ぬと黒い固形物になるという独特な特徴も持ち、寿命は200年以上に達しますが、その繁殖方法は未解明です。

思想と行動

創設者たちは、変身能力を持たない固形種に対して深い憎悪を持っており、彼らを「劣った存在」と見なしています。彼らにとって大切なのは同胞であり、その存在を守るために固形種を支配し、武力を行使することも厭いません。このような行動は、彼ら自身が迫害を受けた歴史的背景から生じたものとも言えます。

同種間のコミュニケーション

創設者同士は、体を液状にして混ぜ合わせることで記憶や思考を共有する「繋がる」という行為を通じてコミュニケーションを取ります。この行為に際しては、声は必要ありません。また、混ざり合うことで病気の治療も可能とされています。彼らの母星には「偉大なる繋がり」と呼ばれる、すべての創設者が混ざり合う象徴的な存在があります。

惑星連邦との関係

ドミニオン戦争

『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』では、ベイジョー・ワームホールの発見が契機となり、創設者と惑星連邦との間に戦争が勃発します。この戦争で、カーデシアやブリーンが創設者側につき、クリンゴンやロミュランが連邦側につきました。戦局の中で、セクション31がウイルスを開発し創設者に広めますが、その治療法もまた創設者に渡り、最終的には休戦となりました。

ボーグとの同盟

『スタートレック:ピカード』では、ドミニオン戦争の休戦に不満を持つ創設者が、ボーグと同盟を結びます。彼らは、宇宙艦隊の中に自らの遺伝子を広め、ボーグによる同化を引き起こします。その結果、艦隊全体が危機に陥りますが、最終的にはピカードたちの活躍によって危機を回避します。

代表的な創設者

• - 女性可変種: ドミニオン戦争において重要な役割を果たした女性
• - オドー: 自身は創設者ではないと考え、他の異星種として描かれる
• - ラーズ: 幼少期に宇宙に送り出されたため、直接的な創設者ではない存在
• - ヴァーディク: 戦艦の船長で、創設者としての役割を果たす

関連項目

• - ボルタ人
• - ジェムハダー
• - 他の『スタートレック』の異星人や惑星

もう一度検索