劇団カクスコ

劇団カクスコは、1987年から2002年まで活動した日本の演劇ユニットです。劇団GAYA解散後、同劇団所属の俳優たちが中心となり結成されました。

特徴

舞台: 新宿THEATER/TOPS、紀伊國屋ホール、大阪近鉄アート館などを中心に、年2回程度のペースで公演を行いました。後期にはTHEATER/TOPSでの新作公演期間が1ヶ月を超えることもありました。
作風: 築50年以上の古いアパート「サツキ荘」や「古道具屋朝日堂」といった、どこか懐かしい雰囲気の小さな仕事場を舞台に、男ばかり6人の息の合った掛け合いが魅力でした。アドリブは一切なく、「間とテンポ」を重視した緻密な演出が特徴です。ストーリー性はあまり重視されず、日常の些細な出来事を面白おかしく描いていました。
役どころ: 作品が変わっても、メンバーの演じる役どころはほぼ固定されていました。過去の作品で演じられたシチュエーションが、少し手を加えられて後の作品に再登場することも珍しくありませんでした。
音楽: 登場人物たちは皆「唄うことが好きである」という設定で、各公演には2～3曲のアカペラや、中村育二によるギター演奏、井之上隆志によるパーカッション演奏（ボンゴなどの楽器を使うこともありますが、多くはその辺りにある物を叩いて演奏していました）を交えたフォークソングのシーンが必ず設けられていました。公演の他に、独立したアカペラライブも行い、CDもリリースしています。

受賞とメディア出演

1998年には、第33回紀伊國屋演劇賞を受賞。NHK BS-2や日本テレビ「劇場中継」などで公演が放送されるなど、一定のファン層を獲得し、高い評価を得ていました。

活動期間中には、「ラブジェネレーション」や「二千年の恋」など、6人揃ってテレビドラマに出演することも。「ラブジェネレーション」では、アカペラを披露するシーンもあり、彼らの舞台上での持ち味が生かされた出演となりました。

解散

2002年1月20日をもって解散。最終公演は「今日までどうもありがとう カクスコの総べて見せまーす！？」でした。この作品は、「廊下は静かに!」「空き室あり!」をミックスさせたストーリーをベースに、過去の作品のシーンを繋ぎ合わせたリミックス作品となっています。

メンバー

中村育二（主宰者）
岸博之
井之上隆志
山崎直樹
近藤京三
原田修一

主な上演作品

MEN AT WORK シリーズ
WORK BOX シリーズ
サツキ荘 シリーズ
二本松酒店
年中無休！
廊下は静かに！
空き室あり！
見積無料 古道具屋朝日堂の夏
* 借りたら返す！～レンタルショップ"USHIGAMI"の師走～

詳細は上記の「上演作品」のリストを参照してください。

カクスコは、独特のユーモアと温かい人間関係を描いた作品で、多くの観客を魅了しました。

もう一度検索