劇場版 SPEC〜天〜

劇場版 SPEC〜天〜

『劇場版 SPEC〜天〜』は、2012年4月7日に東宝系で公開された日本映画で、人気テレビドラマ『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』の劇場版として制作されました。本作は、TBSの刑事ドラマ『ケイゾク』のスタッフが携わっており、未詳事件特別対策係の2人の刑事、当麻紗綾と瀬文焚流が中心となり、超能力者たちとの戦いを繰り広げます。

概要

本作は、2011年に放送されたスペシャルドラマ『SPEC〜翔〜』の続編であり、ファンからの劇場化の要望に応える形で製作されました。連続ドラマ版の人気が高かったことから、新たに映画化が決定したことが伺えます。ちなみに、ドラマの最終回のエンドロール後には、映画化をしないと否定するセリフがありながらも、実は映画化を見据えていたとも言われています。

公開初週には、35万名以上が劇場に足を運び、興行収入は約4億6880万円を記録しました。最終的には、興行収入が23.9億円に達するヒット作となりました。さらに、同年10月にはDVDとBlu-rayが発売され、これもチャートの上位に名を連ねました。

ストーリー

物語は2012年9月に始まります。海上で漂流するクルーザー内で全乗客が死亡した事件が発覚し、その死体は未詳事件特別対策係の元メンバーと同様にミイラ化した姿で見つかります。この事件は、「シンプルプラン」と呼ばれる国家秘密に関わる真相の解明へと繋がります。捜査中、当麻と瀬文は内閣情報調査室（CIRO）の特務班と出会い、そこで瀬文の元恋人との再会が発生し、さらなる人間関係の複雑さが浮かび上がります。

当麻と瀬文は、美鈴という女性から助けを求められますが、彼女は御前会議が進める「シンプルプラン」に隠された陰謀に巻き込まれます。そして、死んだと思われていたニノマエが復活し、当麻を誘い込みつつ美鈴をさらう展開になります。物語は、ニノマエと当麻の複雑な関係性や、公安との対立を描きながら進んでいきます。最終的には、チームがニノマエの拠点を襲撃し、副官の自爆により事態は急展開を見せ、さまざまな人間の思惑が交錯します。

キャスト

• - 当麻紗綾 - 戸田恵梨香
• - 瀬文焚流 - 加瀬亮
• - 志村美鈴 - 福田沙紀
• - 青池里子 - 栗山千明
• - 一十一 - 神木隆之介

多彩なキャスト陣が登場し、ストーリーに深みを与えています。

制作背景

撮影はスペシャルドラマ『SPEC〜翔〜』と同時に行われ、堤幸彦監督のもと、シーンによっては最大36台のカメラを使った特殊な撮影技術が駆使されたとのことです。また、[[東京都]]内や神奈川県を中心に多くのロケ地が使われました。

公開後、ファンの間で続編製作の希望が高まり、翌年には『劇場版 SPEC〜結〜』の製作発表が行われるなど、SPECシリーズは確固たる地位を築くこととなりました。

このように、ドラマファンや映画観客からの支持を集め、頭脳戦と人間ドラマが見どころの本作は、後のシリーズにも大きな影響を与える重要な作品となりました。

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