加藤俊三

加藤俊三：日本のアニメーション界を牽引するプロデューサー

加藤俊三氏は、1946年11月9日山口県小野田市生まれの映画プロデューサーであり、現在、創通エンタテインメントの代表取締役社長を務めています。明治学院大学法学部に在学していましたが、中退後、アニメ業界へと進みました。

アニメ業界でのキャリア

加藤氏のキャリアは1971年6月1日、東京ムービーへの入社から始まります。当初は制作進行として『天才バカボン』や『ど根性ガエル』といった人気アニメ作品に携わり、着実に経験を積んでいきました。制作進行から制作デスク、制作主任へとステップアップし、制作現場の様々な業務に携わったことで、アニメーション制作のプロセス全体を深く理解することになります。

1980年には制作プロデューサーに昇進。『ベルサイユのばら』や『あしたのジョー2』といった話題作のプロデュースを担当し、高い評価を獲得します。その後、東京ムービー新社を経て、トムス・エンタテインメントへと移籍。同社では、取締役、専務取締役、副社長、そして社長と要職を歴任しました。

トムス・エンタテインメント在籍中は、数多くのアニメーション作品の制作に携わりました。代表的な作品として、『キャッツ♥アイ』シリーズ、『おねがい!サミアどん』、劇場版『AKIRA』など、幅広いジャンルの作品を手がけ、プロデューサーとしてだけでなく、製作委員や製作総指揮など様々な立場で作品制作に貢献しました。

2006年6月、トムス・エンタテインメントを退社し、同年9月には創通映像（現：創通エンタテインメント）に移籍、代表取締役社長に就任。現在に至ります。創通では、長年の経験と実績を活かし、日本のアニメーション業界を代表する企業のトップとして活躍し続けています。

多彩な作品への貢献

加藤氏がプロデューサーとして携わった作品は実に多岐に渡り、その数は膨大です。『天才バカボン』から始まり、『ベルサイユのばら』、『AKIRA』といった日本のアニメ史に名を刻む作品から、『それいけ!アンパンマン』シリーズ、『名探偵コナン』シリーズといった国民的アニメ作品まで、加藤氏の作品リストは日本のアニメーションの歴史そのものを映し出しています。テレビアニメだけでなく、劇場版アニメ、OVAにも携わり、プロデューサーとしての活動は常に日本のアニメーション業界をリードするものでした。

特に『AKIRA』では、大友克洋監督作品のプロデュースを担当し、この作品が世界的な評価を受けることに大きく貢献しました。

受賞歴と功績

加藤俊三氏のアニメーション業界への貢献は高く評価されており、2023年には文化庁長官表彰を受賞。さらに2024年には『東京アニメアワードフェスティバル2024』においてアニメ功労部門を受賞するなど、その功績は業界内外から認められています。

長年にわたる日本のアニメーション業界への多大な貢献、そして数々のヒット作品に携わってきた加藤俊三氏は、日本のアニメーション史に大きな足跡を残した、まさにレジェンドと言える人物です。その功績は、今後も日本のアニメーション業界に大きな影響を与え続けることでしょう。

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