加藤未渚実

加藤未渚実（かとう みなみ）は、1992年12月20日生まれ、愛知県瀬戸市出身のプロフットサル選手です。日本フットサルリーグ（Fリーグ）に所属するシュライカー大阪で、攻撃的なポジションであるアラとして活躍しています。その類まれなる技術は国内外で認められ、2016年からはフットサル日本代表にも名を連ねています。

プレースタイル

加藤選手の最大の持ち味は、相手ディフェンスを切り裂くキレのあるドリブルです。狭い局面でもボールを失わない高い個人技と、瞬時の判断で状況を打開するドリブル突破は、多くの観客を魅了します。パスワークと堅守速攻を得意とするシュライカー大阪において、彼のドリブルは戦術に幅をもたらす重要な要素となっています。愛知教育大学体育科で学んだ経験も、そのフィジカルと戦術理解に活かされていると言えるでしょう。

経歴

黎明期：サッカーとフットサルの両立

加藤選手のフットサルキャリアは、小学生時代に地元のカワムラFCでサッカーと同時にフットサルを始めたことからスタートしました。小学校時代には、後にフットサル日本代表で共に戦うことになる八木聖人選手と同じサッカークラブでプレーしており、運命的な出会いがありました。
中学年代で一旦サッカーとフットサルに分かれますが、高校年代では再び八木選手とともにピッチに立ちました。愛知県立旭野高等学校のサッカー部に所属する傍ら、国内トップクラブの育成組織である名古屋オーシャンズ U-18でも活動。名古屋オーシャンズ U-18では背番号10を背負い、守備的なポジションであるフィクソとして、試合をコントロールする役割を担っていました。この経験が、後の幅広いプレーの基盤となっています。

地域リーグでの台頭：ロボガト時代

高校卒業後、加藤選手は愛知教育大学体育科に進学。大学在学中の2011年には、東海フットサルリーグに所属するロボガトに入団し、約3年半プレーしました。ロボガトでは、名古屋オーシャンズ U-18時代とは異なり、フィクソからアラへポジションを変更。ドリブルで積極的に仕掛けるプレースタイルを確立しました。
ロボガトの中心選手として、2012-13シーズンにはチームを東海フットサルリーグ初優勝に導き、翌2013年のFUTSAL地域チャンピオンズリーグでも、チームの躍進に貢献するアシストや得点を記録しました。地域リーグで培った経験が、その後のプロキャリアへと繋がります。

Fリーグ、そして日本代表へ：シュライカー大阪時代

2014年9月、加藤選手は日本フットサルリーグ（Fリーグ）の強豪、シュライカー大阪へ移籍を果たしました。移籍後すぐに頭角を現し、2014-15シーズンのプレーオフ2ndラウンド、バルドラール浦安との重要な一戦では、試合終了間際にチームの決勝点をアシスト。この活躍は当時のフットサル日本代表監督ミゲル・ロドリゴ氏の目にも留まり、印象に残った選手として加藤選手の名前が挙げられました。
2015年に大学を卒業した後も、シュライカー大阪の主力選手として活躍を続け、2016-17シーズンにはクラブのFリーグ初優勝、そして全日本フットサル選手権大会優勝に大きく貢献しました。これらの活躍が評価され、個人としても2016-17シーズンと2018-19シーズンの2度にわたりFリーグベスト5に選出されています。また、地元瀬戸市からは2020年度にスポーツ功労賞を受賞するなど、地域への貢献も認められています。

フットサル日本代表としての活動

国内での目覚ましい活躍を受け、加藤選手は2016年4月、当時の木暮賢一郎暫定代表監督の下でフットサル日本代表に初選出されました。地元愛知県で開催された国際親善試合に出場し、ベトナム戦ではチームの得点に絡むアシストやシュートで貢献。その存在感を示しました。同年10月にブルーノ・ガルシア氏が日本代表新監督に就任してからも、新体制初の代表候補トレーニングキャンプに選ばれるなど、継続的に代表活動に関わっています。

獲得タイトル

加藤選手は、所属クラブで数多くのタイトルを獲得しています。

クラブタイトル
東海フットサルリーグ: 2012-13（ロボガト）
Fリーグ: 2016-17（シュライカー大阪）
全日本フットサル選手権大会: 2017（シュライカー大阪）
個人タイトル
Fリーグベスト5: 2016-17, 2018-19

加藤未渚実選手は、その攻撃的なプレースタイルと国内外での豊富な経験を活かし、今後も日本のフットサル界を牽引していくことが期待される選手です。

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