勝負銅山

勝負銅山の歴史と特徴

勝負銅山（しょうぶどうざん）は、かつて広島県福山市赤坂町にあった著名な銅山です。この地域は多くの鉱物資源が豊富なことで知られ、勝負銅山も平安時代の大同年間（806年 - 810年）から採掘が始まったとされています。特に、沼隈半島の西側に広がる山々は、銅を中心とした鉱物の宝庫となっており、勝負銅山はその中でも代表的な存在でした。そのため、周辺には本郷銅山など他の銅山も存在しており、福山藩からはこの鉱山による収益が期待されていました。

その後、勝負銅山は嘉永（1848年 - 1854年）、明治（1894年頃）、大正（1917年頃）、昭和といった時代を経ながら、何度か休山を挟みつつも採掘が続けられました。特に大正時代には、1923年までには操業が停止するものの、最盛期には50人以上の鉱夫が従事し、20余世帯が山中に住み込みました。また、事務所、製錬所、宿舎長屋など多くの施設が整えられたことから、当時の繁栄を感じさせます。そして1953年（昭和28年）に休山し、その後は採掘が行われることはなくなりました。

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