北京工人体育場

北京工人体育場（ペキンこうじんたいいくじょう、略称:工体）は、北京市朝陽区に位置する多目的スタジアムでした。中国建国10周年を記念する十大建築の一つとして、驚異的なスピードで建設されました。

1958年9月に建設が決定し、翌1959年8月31日に竣工。同年10月には「中華人民共和国全国運動会」のメイン会場として使用されました。その後も、1990年のアジア大会や2004年のアジアカップなど、数々の重要なスポーツイベントの舞台となりました。これらの大会を契機に、大規模な改修工事も行われ、スタジアムの機能は常に最新の状態に保たれていました。2008年の北京オリンピック前にも改装工事が行われています。

サッカーの試合での利用が多く、中国サッカー・スーパーリーグの北京国安が長年にわたりホームスタジアムとして使用していました。また、サッカー中国代表のホームスタジアムとしても重要な役割を果たしました。2004年のアジアカップでは、グループリーグから決勝まで、多くの試合がこのスタジアムで開催されました。2008年の北京オリンピックでは、女子決勝を含む全試合数のおよそ4分の1がここで行われました。

2011年には陸上トラックを撤去し、観客席とピッチの距離を縮める改修が行われ、よりサッカー専用スタジアムに近い環境となりました。また、毎年秋に開催される北京マラソンのゴール地点としても長年親しまれてきました。

スポーツイベント以外にも、大型コンサートや各種団体の展覧会など、多岐にわたる用途で使用されてきました。日本のアーティストでは、2002年に谷村新司が企画した日中国交正常化30周年コンサートが開催され、多くの日本人アーティストも参加しました。その後、GLAYやSMAPもコンサートを開催し、多くの観客を魅了しました。

しかし、建物の老朽化により2019年に閉鎖・取り壊しとなり、その役割を終えました。その後、2023年に新スタジアムが完成し、再び北京のスポーツ・文化の中心としての役割を担っています。

敷地内および周辺には、ディスコやレストランなどが多く、若者が集まるナイトスポットとしても知られていました。

関連項目

北京工人体育館 - 西側に位置するインドアアリーナ。
日中国交正常化三十周年特別記念コンサート GLAY ONE LOVE in 北京 LIVE&DOCUMENT - GLAYのライブDVD/VHS。当会場での公演の模様を収録。
THANKS FOR BEIJING!! - SMAPのLIVE DVD。当会場での公演の模様を収録。

外部リンク

北京工体中心 （中国語）

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