北北西に曇と往け

『北北西に曇と往け』

概要

『北北西に曇と往け』は、入江亜季による日本の漫画作品で、アイスランドを舞台にしたジュブナイル・ミステリーです。この物語は、両親を失った17歳の少年・御山慧がアイスランドで探偵稼業を営みながら、さまざまな事件に巻き込まれていく様子を描いています。2016年からは『ハルタ』にて連載が始まり、その後2021年から新たに創刊された『青騎士』に移籍し、現在も連載中です。

あらすじ

御山慧は、両親を失った後、アイスランドに旅立ち、祖父ジャックの元で生活をしながら探偵業を始めています。特異な能力として、機械とコミュニケーションを取ることができる彼は、ある日、温泉で出会った女優カトラから依頼されます。カトラの気になる男性を探すことになりますが、その男性が実は慧の祖父であるジャックだったことがわかります。

次第に慧は、弟・三知嵩との連絡が取れなくなるといった不安に襲われ、急ぎ日本に帰ることに。しかしそこで待っていたのは、叔父夫婦が相次いで亡くなったという衝撃的な事実で、三知嵩が日本に帰る前にアイスランドへ出発したことが明らかになります。

再度アイスランドに戻った慧は、カトラの姪・リリヤと出会います。ある晩、怪しい男に追われた慧は、自身の弟が殺人事件に関与しているという誤解から逃れるため、様々な困難に立ち向かいます。事件の背後には、不審な死が相次ぎ、三知嵩が追われているというひどい状況が続いています。

慧と三知嵩は再会し、互いに誤解を解消しながら協力して事件を解決しようとしますが、リリヤは三知嵩の言動に不審を抱き、彼を警戒します。次第に二人の間には緊張が生まれ、様々な事件が彼らを追い詰めていきます。

二人はそれぞれの能力を活かして事件に立ち向かいますが、三知嵩はアイスランド警察に逮捕されてしまうという運命が待ち受けています。慧は弟の無実を信じ、彼を助けるために奔走します。

登場人物

• - 御山 慧: 本作の主人公で、探偵業を営む17歳の少年。機械と会話できる特殊な能力を持ち、両親を失い、祖父の元で暮らしています。
• - 御山 三知嵩: 慧の15歳の弟で、追われている身。様々な能力を持っています。
• - リリヤ: ヒロインであり、慧と関わりを持つ17歳の少女。音楽に秀でており、慧に興味を持っています。
• - ジャック: 慧の祖父で自然に詳しいフランス人。愛情深い一面がありながら、時に彼と喧嘩になることも。
• - カトラ: 休業中の女優で、慧たちと親密な関係を築いています。

制作背景

作者の入江亜季は、当初異なるテーマの連載を考えていましたが、さまざまな経験を通じてアイスランドへの興味が芽生え、本作を執筆することに決めました。アイスランドの自然や文化を反映させた物語は、読者を引き込む魅力を持っています。

『北北西に曇と往け』は、ただのミステリーにとどまらず、キャラクターたちの成長や人間関係の複雑さが巧みに描かれています。

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