北区のうた

北区のうた

「北区のうた」は、東京都北区が正式に制定した区の歌です。この歌は、作詞を井関謙、作曲を團伊玖磨が手がけており、1990年1月28日に制定されました。北区が発足してから40周年を迎えた1987年以降、区民のふれあいや郷土意識を高める必要性が唱えられ、その結果として誕生しました。

制定の背景

北区では、1952年頃に「北区音頭」が選定され、その後1987年には「ふるさと北区」が音楽レコードとしてリリースされました。これらの楽曲は、いずれも区の公式な区歌ではありませんでした。昭和の時代には公式の区歌が存在せず、その後の合併によって新たに北区が形成されたのち、区歌が必要であると認識されました。

区役所は1988年に区歌歌詞選定委員会を設立し、「人のふれあい、郷土意識の高揚、ふるさと意識の培養」を理念に懸賞を募集しました。応募作品は162篇にのぼり、その中から選ばれた作品に音楽が付けられました。作曲は、当時専業の作曲家であった團伊玖磨に依頼されることとなります。

制定の意義

「北区のうた」は、地域の誇りやアイデンティティを表現する大切な存在となっています。区の行事やイベントにおいて、この曲が演奏される機会も多く、区民にとって身近な歌として親しまれています。特に、新年賀詞交換会などの公式行事での演奏が行われており、地域の結束を感じさせる要素も含まれています。

現在の活用

また、2003年には、区民体操「北区さくら体操」のBGMとしても利用され、この曲が多くの人々に親しむきっかけとなっています。地域の運動や健康促進活動においても「北区のうた」が一役買っているのです。

「北区のうた」は、単なる歌以上の意味を持っており、北区の特色や文化を反映し、区民が集えるイベントでのシンボル的な存在となっています。今後も、地域の絆を深める役割を果たし続けることでしょう。

参考文献

この歌についての詳細は、中山裕一郎監修の「全国 都道府県の歌・市の歌」などに掲載されています。音楽の設定や歌詞の魅力に触れ、地域の歴史を理解する良い資料となるでしょう。

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