北尾吉孝

北尾吉孝：革新を続ける企業家

北尾吉孝（きたお よしたか）は、1951年1月21日生まれ、兵庫県出身の実業家です。SBIホールディングスの代表取締役会長兼社長兼CEOであり、SBIインベストメントの代表取締役執行役員会長兼社長も兼務しています。SBIグループの創業者であり、学校法人SBI大学院大学の理事長兼教授という顔も持ちます。

人物

北尾吉孝は、その大胆な経営戦略と行動力で知られています。2005年のライブドアによるニッポン放送買収問題では、フジテレビのホワイトナイトとして登場し、注目を集めました。また、IR活動にも力を入れ、自ら経営戦略を積極的に語る姿勢も評価されています。

2021年には、SBIホールディングスによる新生銀行への敵対的買収を仕掛け、金融業界に大きな衝撃を与えました。この際、工藤英之社長を痛烈に批判する一方で、最終的には友好的な解決を図り、株式公開買付け（TOB）を成立させました。この一連の出来事は、北尾の戦略家としての手腕を示すものとして広く知られています。

さらに、かつてニッポン放送買収問題で対立した堀江貴文とも和解し、堀江が経営するロケット開発ベンチャー企業、インターステラテクノロジズにSBIインベストメントを通じて出資するなど、柔軟な姿勢も見せています。

来歴

北尾吉孝は、慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村證券に入社しました。その後、ケンブリッジ大学経済学部でも学び、野村證券のニューヨーク拠点やロンドン支店での勤務を経て、1995年にソフトバンクの孫正義にスカウトされ、ソフトバンク株式会社常務取締役に就任しました。

1999年には、ソフトバンク・インベストメント株式会社（現SBIホールディングス株式会社）の代表取締役社長CEOに就任し、SBIグループを創業しました。2005年には財団法人SBI子ども希望財団の理事、2008年にはSBI大学院大学の学長に就任するなど、多岐にわたる分野で活躍しています。また、2019年には一般社団法人日本STO協会の会長にも就任しました。

家系と幼少期

北尾吉孝の家系は、江戸時代の儒学者である北尾墨香を祖とし、祖父は大阪朝日新聞の販売を一手に担う北尾新聞舗を経営、父は洋書の輸入販売会社を経営していました。幼少期から「論語」をはじめとする中国古典に親しみ、その後の人生観に大きな影響を受けました。

孫正義との関係

SBIホールディングスは、元々ソフトバンクの子会社でしたが、2006年にソフトバンクとの資本関係を解消しました。しかし、北尾と孫正義の関係はその後も良好に続いており、TV番組での発言や、定期的に食事を共にするなどのエピソードが伝えられています。

リーダー論

北尾吉孝は、日本の道徳教育の現状に警鐘を鳴らし、戦後の占領政策によって日本の精神や武士道精神が否定されたことを問題視しています。そのため、現代の日本には、強靭な精神力と厳しい時代を生き抜く力を持ったリーダーが必要だと主張しています。

著書

北尾吉孝は、多数の著書を執筆しており、その内容は経営、金融、リーダーシップ、古典など多岐にわたります。

主な著書として、

• - 『実践FinTech フィンテック革命の戦士たち』
• - 『古教 心を照らす』
• - 『修身のすすめ』
• - 『ビジネスに活かす「論語」』
• - 『起業の教科書　次世代リーダーに求められる資質とスキル』

などがあります。これらの著書を通じて、自身の経営哲学やリーダーシップ論を展開しています。

メディア出演

北尾吉孝は、テレビ番組にも多数出演しています。「日経スペシャル カンブリア宮殿」や「この国の行く末」などの番組で、自身の経営哲学や社会に対する考えを語っています。

まとめ

北尾吉孝は、SBIホールディングスの代表として、金融業界に革新をもたらし続けている実業家です。その大胆な経営手腕、古典に根ざした深い知識、そして社会に対する強い責任感は、多くの人々に影響を与えています。今後の活躍にも目が離せません。

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