北海幹線
用水路は、
北海道の空知平野における農業を支えるために建設された、総延長約80kmに及ぶ農業
用水路です。
2004年には
北海道遺産に選定され、その歴史的・文化的価値も認められています。
概要
用水路は、赤平市住吉にある北海頭首工で、
石狩川水系の空知川から取水を開始します。当初は空知川と並行し、
北海道道227号赤平滝川線に沿って流れ、
国道12号と交差する地点からは南へ進路を変えます。途中、複数の河川を水路橋やサイフォンで越えながら、自然流下を利用して蛇行しつつ南へと流れます。三笠市岡山付近では、
桂沢ダムを水源とする市来知幹線
用水路と合流し、最終的には
南幌町へと到達します。この
用水路は、空知管内の約1万6500haという広大な水田に水を供給し、地域農業に不可欠な存在となっています。
流域の自治体
北海幹線
用水路は、以下の自治体を流れています。
赤平市
砂川市
奈井江町
美唄市
三笠市
岩見沢市
南幌町
河川施設
用水路には、以下の主要な河川施設があります。
北海頭首工(赤平市):空知川から
用水路への取水口となる施設です。
焼山水路橋(砂川市):歌志内北光一の沢を越えるための水路橋で、長さは62.5メートルです。
ペンケ水路橋(砂川市):ペンケウタシナイ川を渡るコンクリート製の水路橋で、長さは約130メートルです。
光珠内調整池(美唄市):用水路のほぼ中央に位置する調整池で、貯水量は約150万トン、貯水面積は約36万立方メートルです。水の流れを調整し、安定的な供給を可能にする重要な役割を果たします。
市来知幹線(三笠市):
桂沢ダムを水源とする
用水路で、途中約250haを
灌漑し、北海幹線
用水路に合流します。
夕張川揚水(南幌町):用水路の最終地点にある揚水施設です。
流域の施設
用水路の流域には、以下の施設が存在します。
北海水神宮(赤平市):北海頭首工の敷地内にあり、水利水運の守護神が祀られています。地域の人々から信仰を集めています。
親水公園「流れのプラザ」(砂川市):砂川市街地で用水路を暗渠化し、その上に整備された親水公園です。市民の憩いの場として利用されています。
田でんガーデン(岩見沢市):北村小学校に作られた学習用の学校田です。農業学習の場として活用されています。
関連情報
北海土地改良区:用水路の管理・運営を行っている組織です。
外部リンク
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そらち 産業遺産と観光 -
北海道遺産「北海幹線
用水路」に関する情報が掲載されています。
北海幹線
用水路は、単なる農業
用水路としてだけでなく、
北海道の歴史と文化を伝える重要な遺産としての側面も持っています。この
用水路が、これからも地域社会を支え続けることが期待されます。