北海道教育大学附属釧路義務教育学校

北海道教育大学附属釧路義務教育学校（ほっかいどうきょういくだいがくふぞくくしろぎむきょういくがっこう）は、北海道釧路市に所在する国立の教育機関であり、学校教育法に基づき、義務教育9年間を一貫して行う義務教育学校です。北海道教育大学の附属校の一つとして、その教育計画に沿った教育理論や実践の研究・実証、および将来の教員となる大学学生の教育実習の実施という重要な役割も担っています。

沿革

本校は、2021年（令和3年）4月1日に新たな歴史を刻み始めました。これは、それまで存在した北海道教育大学附属釧路小学校と北海道教育大学附属釧路中学校が統合され、一つの義務教育学校として再編されたことによるものです。旧小学校は本校の前期課程、旧中学校は後期課程となり、小学校段階から中学校段階までの教育を一貫して行う体制が確立されました。

教育目標

学校全体の教育目標として、「個性と協働性を尊重し、たくましく生きる人間」の育成を目指しています。これは、一人ひとりの持つ固有の資質や能力を大切に育むとともに、多様な人々と協力し合い、困難にも立ち向かえる強い意志と心身を備えた人間の育成を目指す理念を示しています。

前期課程（小学校段階）

前期課程では、児童の成長段階に合わせたより具体的な目標を設定しています。

あかるく: 明るく健やかな心を持ち、生き生きと活動できる子ども。
かしこく: 創造性を発揮し、自ら進んで学ぼうとする探究心を持つ子ども。
なかよく: 仲間を大切にし、互いに協力して目標達成に取り組める子ども。
たくましく: 健康な体と強い意志を持ち、何事にも粘り強く最後までやり遂げる子ども。

これらの目標は、基礎的な学習習慣や生活態度を確立し、社会性を育む上で重要な指針となっています。

後期課程（中学校段階）

後期課程では、義務教育の完成期に向けて、より高度な資質・能力の育成を目指しています。

たくましく生きる人間
創造することのできる人間
個性をつくりあげていく人間
共に高まろうとする人間
広く豊かな心をもつ人間

これらの目標は、前期課程で培った基礎の上に立ち、自立した学習者として、また社会の一員としての自覚を高め、将来に向けて自己を形成していくための力を育むことを重視しています。

学校生活

部活動（後期課程）

後期課程では、生徒の多様な興味・関心に応じた部活動が行われています。運動部としては、サッカー部、陸上部、バスケットボール部、剣道部があり、日々の練習や対外試合を通じて技術向上と心身の鍛錬に励んでいます。文化部には、吹奏楽部、美術部、科学部があり、それぞれの分野での表現活動や探究活動に取り組んでいます。

イベント

後期課程の主要な学校行事の一つに「サンセットフェスティバル」があります。これは文化祭（学校祭）にあたるイベントで、2020年から実施されています。生徒たちが日頃の学習成果や部活動での成果を発表する場であるとともに、釧路市にゆかりのある著名人（地元出身のDJや観光大使など）を招いたステージ企画が行われるなど、地域との連携も見られます。また、イベントを盛り上げるためにラーメンやカレーといった様々な飲食物を提供するキッチンカーが出店し、祭りの雰囲気を醸成します。フィナーレには花火が打ち上げられ、盛況のうちに幕を閉じます。

所在地および交通アクセス

本校は釧路市の桜ヶ岡地区に位置しており、前期課程と後期課程で校舎の住所が異なります。

前期課程：〒085-0805 北海道釧路市桜ヶ岡7丁目12-48
後期課程：〒085-0805 北海道釧路市桜ヶ岡7丁目12-2

公共交通機関を利用する場合、JR根室本線釧路駅からはくしろバスの各路線が利用可能です。「附属スクール線」に乗車し「附属小学校」または「白樺入口」で下車する方法や、「白樺春採ショッピングセンター線」または「白樺線（湖陵高校経由）」に乗車し「白樺ターミナル」で下車する方法などがあります。ただし、附属スクール線は休日など学休期間中は運休となる場合があります。

著名な出身者

本校の前身である北海道教育大学附属釧路小学校・中学校からは、様々な分野で活躍する人物を輩出しています。

鈴木貴子：衆議院議員（旧附属釧路小学校を1998年3月に卒業）
* 秋葉令奈：アイドル、実業家、釧路市観光大使（旧附属釧路中学校を2003年3月に卒業）

※旧校の卒業年次は各人の公表情報に基づくものです。

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