北部州 (ザンビア)

北部州（Northern Province）

北部州はザンビアの北部に位置する州で、幅広い歴史と豊かな自然、文化を持っています。州の面積は約77,650平方キロメートルで、ザンビア全体の10.3%を占める一方、人口は2016年時点で約134万人で、全国の約8.4%に相当し、州としては6位の人口を有します。この地域の州都はカサマであり、州内の主要な都市の一つでもあります。

地理と環境

北部州は南部アフリカ大高原の標高約1200メートルに位置し、独特の自然環境に恵まれています。地域にはリフトバレーが南北に走り、多くの川や湖が存在します。特に、アフリカで二番目に長いコンゴ川の支流であるチャンベシ川は、この地域の水源として重要です。また、バングウェウル沼などの広大な湿地帯が、豊かな生態系を育んでいます。

北部州には主な湖がいくつかあり、タンガニーカ湖やバングウェウル湖、ムウェル・ワンティパ湖があります。これらの湖は、地域の生態系や農業活動に大きな影響を与えています。

文化と人口

北部州には、さまざまな民族が暮らしており、特にベンバ族、ムワンガ族、トゥンブカ族、マンブウェ族などが多く見られます。ベンバ語は最も広く話される言語であり、州内の多くの住民にとって日常的なコミュニケーションの手段となっています。

2010年の国勢調査によると、北部州の男性と女性の人口比は1：1.022であり、文盲率は61%でした。この数字はザンビア全体の文盲率（70.2%）よりも低く、教育機会の向上が期待されます。また、都市化率は18.32%で、周辺地域からの移住が進んでいることを反映しています。

経済と就業

北部州の経済は主に農業に依存しており、農村部では多くの住民が農業に従事していますが、失業率は約6.3%と比較的低い水準にあります。労働力人口は約60.2%で、特に男性が高い割合（66.9%）を占めています。県民は、農業だけでなく、観光業にも従事しており、州内の国立公園や自然景観が観光資源として知られています。

自然保護と観光

地域には多くの国立公園が存在し、その中にはンスンブ国立公園やニカ国立公園、イサンガノ国立公園などが含まれています。これらの公園は、豊かな動植物の生息場所となっており、観光資源としての重要性が高まっています。珍しい野生動物や美しい風景を求めて、訪れる観光客が増えているのもこの地域の魅力の一つです。

北部州は、その豊かな自然と多様性にあふれる文化を背景に、ザンビアの中でも独特の存在感を示しています。

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