北野をどり

北野をどり：上七軒の伝統と華麗な舞

北野をどりは、京都の花街の一つ、上七軒で毎年3月20日頃から4月初旬にかけて上演される歌舞公演です。この舞台は、上七軒歌舞練場を舞台に、芸妓と舞妓が織りなす洗練された舞で観客を魅了します。

歴史

北野をどりの起源は、1952年（昭和27年）に北野天満宮で50年に一度行われる大萬燈祭の記念として初演されたことに遡ります。以来、上七軒の特色を生かした舞台として、その地位を確立してきました。フィナーレを飾る『上七軒夜曲』は、島田髷に黒裾引き姿の芸妓と、色鮮やかな衣装をまとった舞妓が一体となって踊る、北野をどりの代名詞とも言える演目です。

当初は3月25日から4月中旬にかけて上演されていましたが、歌舞練場の冷暖房設備が整っていなかったため、一時4月中旬から4月25日にかけての上演に変更されました。しかし、2010年（平成22年）に大規模な改修工事が完了し、冷暖房設備が完備されたことで、58年ぶりに上演期間が繰り上げられ、京都の花街で最も早い春の踊りとして知られるようになりました。

年表

1952年（昭和27年）：大萬燈祭記念として北野をどり初演
1962年（昭和37年）：休演
1974年（昭和49年）：中止
1977年（昭和52年）：半萬燈祭記念
2002年（平成14年）：北野をどり上演50周年
2010年（平成22年）：上七軒歌舞練場大規模改修工事終了
2020年（令和2年）：新型コロナウイルス感染拡大防止のため秋に延期（後に中止）
2021年（令和3年）：新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止、特別公演『楓錦会』開催
2022年（令和4年）：春に発表会『寿会』開催、秋に3年ぶりの通常公演
2023年（令和5年）：通常の春公演に戻る

新型コロナウイルスの影響と復活

2020年と2021年は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、北野をどりは上演中止となりました。しかし、2022年には3年ぶりに通常公演が再開され、多くの観客がその復活を喜びました。2023年からは、再び通常の春公演として開催されています。

演目

各年代ごとに様々な演目が披露されてきました。過去の演目については、公式ウェブサイトなどで詳細な情報が公開されています。

北野をどりは、上七軒の芸妓・舞妓が長年にわたり培ってきた伝統と、磨き上げられた技を披露する舞台です。春の京都を訪れる際には、ぜひ足を運んで、その華麗な世界を堪能してみてはいかがでしょうか。

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