北野嘉久

北野嘉久について

北野嘉久（きたの よしひさ）は、1958年2月20日生まれの日本の実業家であり、製鉄技術者です。現在は、JFEホールディングスの代表取締役社長を務めています。また、過去には日本鉄鋼連盟の会長も務めました。

生い立ちと学歴

茨城県水戸市出身の北野氏は、1982年に東京工業大学（現在の東京科学大学）大学院総合理工学研究科精密機械システム専攻の修士課程を修了しました。この大学院での研究が、後の製鉄技術者としてのキャリアの基礎を築きました。

川崎製鉄からJFEスチールへ

大学院修了後、北野氏は川崎製鉄に入社し、主に製鉄所で技術者として経験を積みました。2004年にはJFEスチール経営企画部企画室主任部員に就任し、経営戦略にも携わるようになります。その後、2006年にはJFEスチール西日本製鉄所福山地区製鋼部長、2009年にはJFEスチール東日本製鉄所工程部長と、製造現場での要職を歴任しました。

JFEスチールでの昇進

2011年、北野氏はJFEスチール常務執行役員西日本製鉄所副所長に昇進。その後も、2013年にJFEスチール常務執行役員西日本製鉄所倉敷地区所長、2014年にはJFEスチール専務執行役員東日本製鉄所千葉地区所長と、着実にキャリアアップを重ねました。2015年にはJFEスチール専務執行役員東日本製鉄所長に就任し、製鉄所の運営全般を統括する立場となりました。2018年にはJFEスチールの代表取締役副社長に就任し、経営の中枢に関わるようになります。

JFEスチール社長、そして鉄鋼連盟会長へ

2019年、北野氏はJFEスチールの代表取締役社長に就任しました。また、同年に日本鉄鋼連盟の会長にも就任し、日本の鉄鋼業界を代表する立場となりました。技術者不足が深刻化する中、生産現場での人工知能の活用を推進するなど、業界の課題解決に尽力しました。2020年には日本鉄鋼連盟副会長、2022年には再び日本鉄鋼連盟会長に就任しています。

JFEホールディングス社長へ

2024年、北野氏はJFEホールディングスの代表取締役社長に就任し、グループ全体の経営を担うことになりました。

受賞歴

北野氏は、その技術者としての貢献と業界への功績が認められ、数々の賞を受賞しています。

2013年：日本鉄鋼協会技術貢献賞（渡辺義介記念賞）
2019年：日本鉄鋼協会技術功績賞（服部賞）、令和元年度全国発明表彰発明実施功績賞
2020年：市村産業賞本賞
令和2年度中国地方発明表彰実施功績賞
令和3年度：全国発明表彰発明実施功績賞
2022年：日本鉄鋼協会生産技術賞（渡辺義介賞）
* 令和5年度：全国発明表彰発明実施功績賞、中国地方発明表彰実施功績賞

これらの受賞歴は、北野氏が技術革新と業界の発展に大きく貢献してきたことの証と言えるでしょう。

北野嘉久氏は、製鉄技術者としての深い知識と経験、そして経営者としての卓越したリーダーシップによって、JFEグループと日本の鉄鋼業界の発展に貢献しています。

もう一度検索