千葉県立千葉盲学校

千葉県立千葉盲学校（ちばけんりつ ちばもうがっこう）は、千葉県四街道市大日にキャンパスを構える公立の特別支援学校です。視覚に障害のある子どもたちを教育の対象としており、一人ひとりのニーズに応じたきめ細やかな教育を提供しています。

沿革

本校の歴史は古く、明治時代の後期にまで遡ります。その源流は、明治41年（1908年）2月に千葉市内に設立された鍼按（しんあん）に関する講習所にあります。これは、視覚障害者のための職業訓練の場として設けられたものでした。その後、明治43年（1910年）1月19日には「千葉訓盲院」と名称が変更され、教育機関としての性格を強めていきます。そして、明治45年（1912年）6月6日には私立学校法に基づく私立学校として正式に開校し、視覚障害教育の専門機関としての基礎を築きました。第二次世界大戦後の昭和23年（1948年）4月1日には、日本の教育制度が大きく変革された新学制に基づいて、現在の特別支援教育の体制へと移行しました。翌年の昭和24年（1949年）には千葉県に移管され、「千葉県立千葉盲学校」と改称し、県立の教育機関として新たなスタートを切りました。創立から100年を超える長い歴史の中で、本校は時代の変化に対応しながら、多くの視覚障害のある子どもたちの教育と自立を支え続けています。

教育部門

千葉県立千葉盲学校には、視覚障害のある児童生徒の様々な発達段階や進路希望に対応できるよう、複数の教育部門が設置されています。

幼稚部: 就学前の子どもたちが、遊びや集団生活を通して基本的な生活習慣や社会性、様々な感覚を使った学びを育む場です。
小学部・中学部: 義務教育課程として、一人ひとりの視覚障害の状態や特性に合わせた教材や指導法を用いて、各教科の学習を行います。点字や拡大文字、音声教材などを活用し、基礎学力と思考力を養います。
高等部: 中学校卒業後の生徒を対象とし、将来の進路を見据えた学びを提供します。
普通科: 一般教科を中心に学び、大学進学や一般就労を目指す生徒のための課程です。
総合生活科: 日常生活に必要な知識や技能、社会参加のための実践的なスキルを習得することを目指す課程です。
保健理療科: あん摩マッサージ指圧師などの国家資格取得を目指し、専門的な医学知識や施術技術を修得する課程です。
高等部専攻科: 高等部卒業者を対象に、より高度で専門的な職業教育を行う課程です。
保健理療科: 高等部保健理療科と同様に、あん摩マッサージ指圧師の資格取得を目指します。
* 理療科: はり師、きゅう師の国家資格取得を目指し、東洋医学に基づいた専門的な知識と技術を学びます。

これらの多様な教育課程を通じて、生徒たちはそれぞれの興味関心や能力に応じて、社会で自立し活躍するための確かな力を身につけています。

交通アクセス

本校へのアクセスは、JR総武本線の四街道駅が最寄り駅となります。駅からは徒歩でおよそ20分程度の距離に位置しており、比較的容易にアクセス可能です。

千葉県立千葉盲学校は、その長い歴史と充実した教育課程により、視覚障害のある子どもたちの可能性を最大限に引き出し、社会の一員として豊かに生きていくための支援を行っています。

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