千葉県立図書館

千葉県立図書館：新たな一歩を踏み出す公共図書館

千葉県立図書館は、千葉県民に豊かな読書環境を提供する重要な公共機関です。現在、千葉市中央区にある中央図書館、松戸市にある西部図書館、旭市にある東部図書館の3館で構成されています。しかし、2017年の千葉県生涯学習審議会の答申を受け、この3館を統合し、新たな図書館を整備する計画が進められています。

3館それぞれの個性

それぞれの図書館は、特色ある資料を収集し、地域住民の多様なニーズに応える役割を担ってきました。

千葉県立中央図書館は、県立図書館の中核施設として、幅広いジャンルの図書を所蔵しています。特に、千葉県に関する資料や児童向けのサービスが充実しており、多くの利用者にとって身近な存在となっています。

千葉県立西部図書館は、自然科学、技術、工学分野の専門的な図書に強みを持っています。世界的にも有名なペンギン・ブックスの洋書コレクションも所蔵し、研究者や専門家にとって貴重な情報源となっています。

千葉県立東部図書館は、文学、歴史分野の資料が豊富です。日本語だけでなく、英語、中国語、韓国・朝鮮語の図書も所蔵し、国際的な視点を取り入れた資料提供を行っています。

統合計画：未来へ向けた進化

3館の統合は、単なる施設の集約にとどまりません。より効率的な運営、サービスの向上、そして、県民にとってより利便性の高い図書館の創造を目指しています。

2019年には、「新千葉県立図書館等複合施設基本計画」が策定され、千葉県立青葉の森公園内への移転と、千葉県文書館との併設が決定しました。この計画は、図書館機能の高度化だけでなく、歴史資料の保存・活用といった文化的側面も考慮した、総合的な施設整備を目指しています。

新図書館では、最新のデジタル技術を活用した情報サービスや、地域住民同士の交流を促進する空間なども整備される予定です。これは、単なる蔵書閲覧施設を超えた、地域社会の学習・交流拠点としての役割を担うことを意味します。

千葉大学附属図書館との連携

千葉県立図書館は、2010年から千葉大学附属図書館と相互協力協定を締結し、両図書館の所蔵資料を相互に利用できる体制を構築しています。この連携は、大学と地域社会の連携強化にも貢献し、研究活動や教育活動の活性化にも繋がっています。

今後の展望

新千葉県立図書館は、単なる施設の移転や統合以上の意味を持ちます。それは、情報アクセス、学習環境、地域交流という3つの要素を融合し、進化した公共図書館のモデルを示す試みです。新たな図書館は、千葉県民の知的好奇心を刺激し、地域社会の発展に貢献する重要な役割を担うことでしょう。今後の進捗に注目が集まっています。

アクセス情報

現在、3館それぞれの所在地は、以下の通りです。新図書館の所在地については、計画段階の情報となりますので、最新の情報は千葉県教育委員会等の公式発表をご確認ください。

千葉県立中央図書館：千葉市中央区市場町11-1
千葉県立西部図書館：松戸市千駄堀657-7
* 千葉県立東部図書館：旭市ハ349

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