卒業旅行 ニホンから来ました

卒業旅行 ニホンから来ました

『卒業旅行 ニホンから来ました』は、1993年に公開された日本のコメディ映画で、金子修介が監督を務め、織田裕二が主演を飾りました。この作品はほぼ全編がタイ王国で撮影されており、観客を楽しませるユーモアとエネルギーに満ちています。

あらすじ

物語は、考古学に夢中な大学生・三木靖男が卒業旅行で東南アジアの小国チトワン王国を訪れるところから始まります。平凡で出遅れた性格の彼は、桃山百夫という怪しげなブローカーに出会い、様々なトラブルに巻き込まれます。桃山の手によって「一発太郎」という芸名を与えられ、外タレとして安易にデビューさせられてしまった靖男は、そのままの勢いでパフォーマンスをすることに。

酒と薬物の影響を受け、ピンク・レディーの『ペッパー警部』を歌い上げた彼は、意外にもチトワンの人々に受け入れられ、瞬く間に国民的アイドルへと成長します。この目覚ましい成功は、靖男にとって新たな人生の幕開けです。しかし、彼の才能が認められる一方で、彼の恋人である相良令子が心配し、チトワンへやって来ることになります。

キャスト

この映画には多彩なキャストが揃っており、靖男役に織田裕二、桃山百夫役に鹿賀丈史、恋人・令子役には鶴田真由が起用されています。さらに、三木靖男の家族を演じる小坂一也や水野久美など、個性的なキャラクターたちが物語を盛り上げます。

スタッフ

本作は、一色伸幸が原作・脚本を手がけ、音楽は大谷幸が担当しています。ナレーションを久米明が務め、撮影には高瀬比呂志が関わるなど、豪華なスタッフ陣が揃っています。また、プロデューサー陣も充実しており、東宝やバンダイビジュアルの協力のもと、制作が行われました。

制作の裏側

興味深いことに、相良令子役は当初、松雪泰子が予定されていましたが、直前で降板し、鶴田真由が代役を務めることになりました。また、金子修介監督は撮影終了後、主演・織田裕二について月刊誌『シナリオ』での発言を通じて批判的な意見を述べています。これは、業界内での注目を集める出来事となりました。

まとめ

『卒業旅行 ニホンから来ました』は、娯楽性豊かなコメディ作品として、多くの観客に愛され続けています。個性豊かなキャラクターとユーモアのセンスが融合し、1993年当時の日本映画界に新たな風を吹き込んだ作品と言えるでしょう。映画の中で描かれる青春の葛藤や恋愛模様は、今なお多くの人々の心に響くものがあります。

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