南気仙沼幼児園

南気仙沼幼児園は、宮城県気仙沼市南郷に所在していた保育施設です。

所在地

宮城県気仙沼市南郷29-5に位置し、最寄りの駅は気仙沼線の南気仙沼駅でした。

東日本大震災による被災と閉園

2011年3月11日に発生した東日本大震災において、太平洋沿岸を襲った巨大な津波によって、南気仙沼幼児園の施設は甚大な被害を受け、流失しました。この未曾有の災害により、園は再建を断念せざるを得なくなり、そのまま廃園という決断に至りました。

震災当日、園には在籍していた園児がおり、津波によってそのうちの一人が尊い命を失いました。また、地震発生後に外出先から園に戻り、園内の安全確認を行っていた理事長も津波に巻き込まれ、現在も行方不明となっています。

最後の卒園式

多くの悲しみの中で、南気仙沼幼児園は閉園することとなりましたが、同年4月2日には、市内の公民館を借りて最後の卒園式が執り行われました。この卒園式では、30名の園児たちが学び舎を巣立ち、南気仙沼幼児園はその歴史に幕を下ろしました。震災という悲劇に見舞われながらも、最後まで子どもたちの成長を願い、卒園式を挙行した関係者の皆様の尽力には、深い感銘を受けるばかりです。

南気仙沼幼児園は、地域の子どもたちの成長を支える大切な場所でした。その閉園は、地域社会にとっても大きな損失であり、多くの人々の心に深い悲しみを残しました。しかし、そこで育まれた子どもたちの笑顔と、職員の方々の熱意は、今もなお語り継がれています。

関連情報

* 〔震災関連情報〕保育・教育・社会教育施設情報

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