南海大阪軌道線

大阪軌道線：南海電気鉄道が運営していた軌道線の歴史

大阪軌道線は、かつて南海電気鉄道が運営していた上町線、阪堺線、平野線の3路線をまとめた呼び名です。これらの路線は、大阪市内とその周辺地域を結び、地域住民の足として重要な役割を果たしていました。特に、上町線と阪堺線は現在も阪堺電気軌道によって運行が続けられていますが、平野線は1980年に廃止されました。

歴史

1980年11月27日、南海電気鉄道平野線の最終列車が運行され、翌11月28日付けで正式に廃止となりました。同時期には、南海電気鉄道発足時から休止状態にあった大浜支線も廃止されています。同年12月1日には、上町線と阪堺線が、新たに設立された阪堺電気軌道（2代目）へと譲渡され、南海電気鉄道による大阪軌道線の歴史は幕を閉じました。

運営方式の変更

1976年頃から、上町線の全線と阪堺線の住吉 - 我孫子道間では、特定の車種に限定してワンマン運転が開始されました。これにより、普通乗車券の取り扱いが廃止され、車掌が乗務する阪堺線（全線通し運転が中心）と平野線では、降車時に現金で運賃を支払う後払い方式が導入されました。阪堺線が完全にワンマン化されたのは1979年頃であり、平野線は廃止までワンマン化されることはありませんでした。

路線データ

軌間：1435mm
電化区間：全線電化（直流600V）
変電所：玉出・中野
法令：軌道法
車両基地：大和川車庫
車両工場：大和川検車区

営業路線

上町線
阪堺線

休止路線

大浜支線

廃止路線

平野線
上町線（一部）

車両

大阪軌道線で使用されていた主な車両は以下の通りです。

モ101型
モ121型（旧・大阪市電1601型）
モ151型
モ161型
モ201型
モ205型
モ251型（旧・京都市電1800型）
モ301型
モ351型
モ501型
貨車
* デト11型

路線図

添付の路線図は、大阪軌道線の路線網を示しています。詳細な駅名や路線の配置をご確認いただけます。

備考

常盤通駅は、天王寺駅前駅が現在の阪堺電気軌道上町線の天王寺駅前駅の位置に移設された頃に廃駅になったと推定されていますが、詳細は不明です。

大阪軌道線は、大阪の都市交通における重要な一部であり、その歴史は今もなお、阪堺電気軌道によって引き継がれています。

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