厚別消防署

厚別消防署（あつべつしょうぼうしょ）は、北海道札幌市厚別区の消防防災体制の中核を担う機関です。札幌市消防局の組織下にあり、厚別区厚別中央1条5丁目にその本署を構えています。

組織体制

署内には、消防業務を円滑に進めるため、機能別に複数の課が設置されています。

予防課: 火災などの災害発生を未然に防ぐための啓発活動、建築物の消防用設備等の検査指導、危険物の規制に関わる業務などを担当します。地域における防火・防災意識の向上を図り、安全な環境づくりを推進する役割を担います。
警防課: 災害発生時の指揮・統制、消火活動や救助活動の計画策定、隊員の訓練実施、消防車両や資機材の維持管理など、災害対応に直接関わる実働部隊の運用・管理を行います。迅速かつ効果的な災害活動を展開するための要となる部署です。

配置部隊

様々な種類の災害に対応するため、専門的な機能を備えた多様な部隊が配置されています。

指揮隊: 災害現場における活動全体の指揮・命令を行い、複数の部隊や関係機関との連携を統括する役割を担います。
水槽隊: 消防車両に積載された水を活用して初期消火活動を行うほか、現場での水源確保や他の車両への送水などを担当します。
救急隊: 傷病者の救護、応急処置を行い、医療機関へ迅速に搬送する任務にあたります。救急救命士を含む隊員が、高度な救急医療を提供します。
はしご隊: 高層建物火災における人命救助や消火活動、高所からの進入・放水などを専門に行います。特殊なはしご車を操作し、地上からの活動が困難な状況に対応します。
特別救助隊: 建物倒壊や交通事故、水難事故、自然災害など、高度な救助技術や専門的な知識・資機材を必要とする特殊災害に主に対応します。通称「レスキュー隊」と呼ばれ、困難な状況下での人命救助を行います。

これらの部隊が連携し、厚別区内で発生する様々な災害に対応することで、住民の生命、身体、財産を守っています。

管轄区域と出張所

厚別消防署は厚別区全域を管轄しており、広大な区域における消防活動を迅速かつ効果的に行うため、地域に密着した活動拠点として複数の出張所を設置しています。

厚別西出張所: 厚別区厚別西3条5丁目に位置し、厚別区西部の地域を中心に活動を展開しています。
* もみじ台出張所: 厚別区もみじ台北7丁目に位置し、もみじ台地区や周辺地域の安全確保にあたっています。

これらの出張所が本署と連携することで、区内各地への出動時間短縮やきめ細やかな地域対応を可能にしています。

交通アクセス

厚別消防署本署へのアクセスは、公共交通機関を利用する場合、JR千歳線の新札幌駅、または札幌市営地下鉄東西線の新さっぽろ駅が最寄りとなります。両駅からは徒歩圏内にあり、比較的容易に訪れることができます。

厚別消防署は、これらの組織、部隊、そして地域拠点網を活用し、厚別区の安全・安心な暮らしを支えるための重要な役割を果たしています。火災予防から大規模災害への対応まで、多岐にわたる消防業務を通じて、地域社会に貢献しています。

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