原伸子

原伸子

原伸子（はら のぶこ、1951年 - ）は、日本の経済学者であり、法政大学経済学部教授を務めています。専門は経済理論、経済学説史であり、特にマルクス経済学やジェンダー経済学の研究で知られています。また、法政大学大原社会問題研究所の所長を2012年から2015年まで務めました。夫は同じく法政大学経済学部教授の竹田茂夫氏です。

経歴

1974年に佐賀大学経済学部経済学科を卒業後、1980年に九州大学大学院経済学研究科博士課程を単位取得退学しました。その後、九州大学の助手を経て、法政大学経済学部の教授に就任しました。

原氏は、国際的な研究活動も積極的に行っており、ソ連科学アカデミー東洋学研究所の交換研究員、ベルリン自由大学の客員研究員、ケンブリッジ大学の客員研究員を歴任しています。これらの海外での研究経験は、原氏の学術的な視野を広げ、研究の深化に貢献しました。

学会活動

経済学史学会、経済理論学会、社会政策学会、日本フェミニスト経済学会など、数多くの学会に所属し、活発な研究活動を展開しています。また、ケンブリッジ大学クレアホールのライフメンバーでもあります。

著書

原氏は、経済学に関する多数の著書や訳書を発表しています。以下に主なものを紹介します。

ア・ユ・チェプレンコ著、現代『資本論』論争（1989）共訳、大月書店
シンポジウム『資本論』成立史（1989）共著、新評論
ダンカン・フォーリー著、資本論を理解する-マルクスの経済理論 (1990) 共訳、法政大学出版局
K.マルクス著『資本論草稿集９』（1994）共訳、大月書店
資本論体系第1巻（2000）共著、有斐閣
市場経済の神話とその変革ー<社会的なこと>の復権（2003）共著、法政大学出版局
市場とジェンダー-理論・実証・文化(2005) 共編著、法政大学出版局
ハイエクのポリティカル・エコノミーー秩序の社会経済学（2006）共訳、法政大学出版局
現代経済と経済学〔新版〕（2007）共著、有斐閣
福祉国家と家族（2012）共編著、法政大学出版局
現代社会と子どもの貧困－福祉・労働の視点から（2015）共編著、大月書店
ジェンダーの政治経済学ー福祉国家・市場・家族（2016）単著、有斐閣

これらの著書は、経済学の理論的な側面から、現代社会の様々な問題、例えばジェンダーや貧困といった問題まで、幅広いテーマを扱っています。特に、ジェンダーの視点から経済学を分析する研究は、原氏の重要な貢献の一つです。

原伸子氏の経済学研究は、理論と実践を結びつけ、社会の прогрессに貢献しようとするものです。その研究活動は、経済学の発展に寄与するとともに、より公正で持続可能な社会の実現に貢献しています。

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