原徹

原 徹（はら とおる）

原 徹は、日本の映画プロデューサーであり、実業家です。彼は1935年12月26日に生まれ、2021年12月14日に逝去しました。原氏は、多くの重要な役職を歴任し、特にアニメの制作において影響力を持つ存在でした。彼はトップクラフトの創設者であり、スタジオジブリの常務取締役や代表取締役社長としても知られています。

来歴

生い立ち

原は福岡県北九州市で育ち、福岡県立八幡高等学校に通ったのち、早稲田大学に入学しました。在学中には早稲田大学漫画研究会を創設し、漫画家としての道も考えましたが、1959年に卒業すると同時に東映動画に入社しました。

東映動画

入社後、原は主に企画制作に携わりました。彼の初の大きな仕事は、1965年のテレビアニメ『宇宙パトロールホッパ』であり、その後も『ひみつのアッコちゃん』『魔法のマコちゃん』『さるとびエッちゃん』など、多くの女性向けアニメの制作に関わりました。特に、1970年代初頭には、制作が中断していた『太陽の王子 ホルスの大冒険』のプロデューサーとして活躍しますが、予算超過や興行失敗のため、会社を去る結果となりました。この経験から、原は東映動画のスタイルに不満を持つようになりました。

トップクラフトの設立

1972年に東映動画を退社した原は、アニメ制作会社であるトップクラフトを設立。こちらでは、アメリカやヨーロッパとの合作アニメを手がけました。1984年には、アニメ映画『風の谷のナウシカ』の制作を受け入れ、成功をおさめました。これを機に、製作会社の徳間書店は、原のもとで宮崎駿作品の製作を継続する意欲を示し、スタジオジブリの設立につながります。

スタジオジブリでの活躍

スタジオジブリが設立された1985年には、原が常務取締役としての役割を果たしました。その中で、彼は堅実な経営を目指してジブリの大作主義に懸念を示しつつも、制作現場との調整を図りました。しかし、1991年には宮崎駿との意見対立から、スタジオジブリを退社しました。彼のジブリでの活動は、アニメ業界に多大な影響をもたらしました。

代表作

彼の代表作には、テレビアニメや劇場アニメが多数あり、それらは今も多くのファンに愛されています。

賞歴

原徹は、1992年に第11回藤本賞特別賞を受賞しています。彼の業界への貢献は、高く評価されており、今後もその影響が語り継がれることでしょう。

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