古今唄集〜Future Trax Best〜

アルバム「古今唄集～Future Trax Best～」の紹介

「古今唄集～Future Trax Best～」は、朝倉さやのメジャー・デビューアルバムであり、2020年4月1日にユニバーサルミュージックからリリースされました。インディーズ時代を含めると通算8枚目のアルバムとなる本作は、彼女の音楽活動の集大成とも言える作品です。

アーティストの歩み

朝倉さやは、2013年にシングル「東京」でデビューし、以来プロデューサー・Solayaと共に活動を展開してきました。インディーズ時代には、日本レコード大賞の企画賞を受賞するなど、目覚ましい実績を重ねました。メジャーデビューの情報は、2019年12月1日の渋谷区文化総合センター大和田でのコンサートのフィナーレでサプライズ発表され、彼女自身もこの瞬間に知るという、特別な出来事でした。この充実したキャリアを経て、ついにメジャー・デビューを果たしたのです。

アルバムのテーマと内容

本アルバムでは、オリジナル曲2曲と、朝倉の故郷である山形県の民謡にアレンジを施した9曲の計11トラックが収められています。タイトルにある「Future Trax」は、民謡と新しい音楽スタイルの融合を表しています。この取り組みは、2015年に発表されたアルバム『River Boat Song -Future Trax-』から始まりました。

収録曲の紹介

アルバムの収録曲に目を向けると、例えば「AGRIMONY ～旅さあべ～」は、朝倉が山形弁で「行こう」を意味する「アベ」を取り入れたアフリカンリズムのオリジナル曲です。またリード曲である「Mr.Mamurogawa」では、真室川音頭をファンク・ジャズ風にアレンジし、BSフジの番組『ESPRIT JAPON』の主題歌としても知られています。

その他の収録曲には、地域の民謡と朝倉の独自の解釈を融合させた「からめ節 Future Trax」や「酒田甚句 Future Trax 2020」などがあります。特に「茶摘み唄 Healing Music Trax」は、静岡県の古い民謡で、朝倉が静岡放送の企画を通じて復活させた曲です。この楽曲は、最後の歌い手の映像記録を基に再現されたものです。

新たな音楽の探求

アルバムの最後を飾る「ハテナ」は、独自の仕掛けをもつオリジナル曲で、左右のチャンネルで流れる歌詞が異なる形で構成されています。これは、朝倉さやの音楽に対する探求心と、民謡と現代音楽の新しい試みを体現しています。

このアルバムは、朝倉さやの成長を感じられるだけでなく、伝統と革新が交錯する音楽の可能性を示す一枚として、多くのリスナーに響くことでしょう。彼女の音楽の旅は、これからも続いていきます。

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