古田亘

古田 亘（ふるた わたる）

1971年8月21日生まれ。日本のクリエイターであり、写真家、映像作家、アートディレクター、グラフィックデザイナーと多岐にわたる顔を持つ。株式会社ゴーグルの代表も務めている。妻は女優の佐藤友紀。

静岡県に生まれ、静岡県立静岡東高等学校を卒業後、カナダのCanadian International Collegeで学ぶ。帰国後、早稲田大学大学院経営管理研究科を修了。1992年に株式会社CSK（現在のSCSK）に入社し、関連会社にて営業や広告企画を担当した。1996年には映像制作会社フューチャー・パイレーツに移籍し、様々なメディアコンテンツのプロデュースやディレクションを手がける。2001年に独立し、以降、自身の表現活動と並行して幅広い分野でクリエイティブな才能を発揮している。

映像分野では、浅野忠信氏の初監督作品『トーリ』（2004年）のプロデュースを手がけたほか、サーフィンをテーマにしたドキュメンタリー映画『ador（アドア）』（2007年）では監督を務め、注目を集めた。ショートフィルムにおいても高い評価を得ており、監督作『彼女の告白』はルイビトン・ハワイ国際映画祭やブリスベン国際映画祭に招待され、日本のショートフィルムイベントでは審査委員特別賞を受賞。他の監督作『刺客の女』や『スパイ最終面接』も札幌国際短編映画祭でノミネートされるなど、映像作家としての確かな実績を持つ。BS-TBSのテレビ番組やキャンペーンCM、TBSの番組タイトルバックなど、多数の映像コンテンツ制作に携わっている。

アートディレクションやグラフィックデザインの分野でもその手腕を発揮。映画『ルキーノ・ヴィスコンティ生誕110年 没後40年メモリアル』関連のデザインや、BS-TBSの報道番組『報道1930』、ドラマ、スポーツ中継などのビジュアル制作を担当。また、HELLO! PROJECT関連の舞台公演におけるデザインや映像演出、さらには数多くの書籍の装丁デザインを手がけており、その活動範囲の広さがうかがえる。

写真家としても精力的に活動しており、東京のGALLERY SPEAK FORなどで「少年と海」「GREEN GATE」「古田亘　少年と海」「MESSIAH FIRST EXHIBITION」「HELI-X VISUAL ART EXHIBITION」といったテーマの写真展を開催している。また、写真集『YABUSAME TAKEDA-RYU + WATARU FURUTA』や、俳優・小松準弥氏のファースト写真集を手がけた。写真家としての実力は各方面で認められており、APA 日本広告写真家協会アワードやJPS 日本写真家協会展などで入選・受賞を果たしている。

これらのクリエイティブ活動に加え、2009年からは「アジア国際子ども映画祭」の審査委員を務め、次世代の映像作家育成にも貢献。日本グラフィックデザイン協会の正会員でもある。BS-TBS功労賞の受賞は、長年にわたる同局への貢献が評価されたものである。

多岐にわたるメディアと表現形式を横断し、常に新しい視点から作品を生み出し続ける古田亘氏は、現代日本のクリエイティブシーンにおいて重要な存在感を放っている。

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