台北栄民総医院

台北栄民総医院

台北栄民総医院（たいぺいえいみんそういいん）は、台湾の台北市に位置する国立病院で、地域の医療システムにおいて重要な役割を果たしています。この病院は、台湾における主要な医療機関の一つであり、医療の質の高さと規模の大きさから、多くの人々に利用されています。略称は「台北栄総」であり、台湾の行政機関である国軍退除役官兵輔導委員会に直属しています。

病院の規模

台北栄民総医院はもともと約600床の現役または退役軍人専用の病院として設立されましたが、現在では一般市民にも開放されています。現在、外来患者の数は1日あたり約10,000人を超え、病院の病床数は約3,000に達しています。医療スタッフは960人以上の医師と2,200人を超える看護師を含む、総勢5,000人以上の職員が従事していることから、多様な医療サービスを提供できる体制が整っています。

病院の施設は中正棟、思源棟、長青棟、複数の外来診療ビル、神経再生センター、身障センター、動力センターなどで構成されており、広大な敷地面積302,216ヘクタール、総建築面積511,364平方キロメートルを誇ります。

歴史の背景

1958年に設立が決定し、1959年には正式に業務を開始しました。初代院長には盧致徳博士が就任しました。その後、1971年には国防医学院との共同で陽明大学医学部が設立され、医療人材の養成が行われました。1985年には台湾初の体外受精による妊娠・出産に成功するなど、医療の革新にも寄与しています。さらに、1988年には蔣経国総統がこの病院で逝去し、病院の歴史に重要な出来事が刻まれました。

台北栄総はその後、台中市と高雄市にも分院を開設し、それぞれ台中栄民総医院、高雄栄民総医院として独立しました。これにより、より多くの地域に対して医療サービスを提供することになりました。

特殊病室「117号病室」

病院内には「117号病室」と呼ばれる特別な病室があります。この部屋は蒋介石一族との特別な関係があり、家族の健康診断や治療が行われる専用のプライベートルームとして利用されています。過去には三兄弟がこの部屋での検査や治療を受け、その神秘性が広く知られることとなりました。

アクセスと周辺施設

台北栄民総医院は、台北捷運の石牌駅から徒歩圏内にあり、アクセスも非常に便利です。近隣には国立陽明交通大学の陽明キャンパスや国立台北護理健康大学もあり、学生や研究者にも利用されています。

豊富な医療サービスと歴史的な背景を持つ台北栄民総医院は、今後も地域の医療を支える重要な施設であり続けるでしょう。

もう一度検索