吉本宏

吉本 宏（よしもと ひろし）

プロフィール

吉本宏は、1928年（昭和3年）2月18日に生まれた日本の官僚です。旧制一高を経て東京大学法学部を卒業後、大蔵省に入省しました。大蔵省では、横浜税関長、大臣官房審議官、理財局次長といった要職を歴任し、1979年（昭和54年）には証券局長、1981年（昭和56年）には理財局長に就任しました。

1982年（昭和57年）に大蔵省を退官した後は、日本銀行理事、国民金融公庫総裁、日本銀行副総裁、東京金融先物取引所理事長など、金融界の要職を歴任しました。2002年（平成14年）には、長年の功績が認められ、春の叙勲で勲二等旭日重光章を受章しています。

官僚としてのキャリア

吉本宏は、1951年（昭和26年）に東京大学法学部を卒業後、大蔵省に入省しました。初期には銀行局総務課に配属され、その後、大阪国税局や外務省ニューヨーク総領事館で勤務しました。その後、為替局、大臣官房、理財局といった様々な部署で経験を積み、1970年（昭和45年）には理財局国債課長に就任しています。

1970年代に入ると、経済企画庁や内閣総理大臣秘書官事務取扱など、幅広い分野で活躍しました。その後、国際金融局総務課長、理財局総務課長を経て、1976年（昭和51年）には横浜税関長に就任しました。その後、大臣官房審議官（財務研修所長）、理財局次長を経て、1979年（昭和54年）に証券局長、1981年（昭和56年）には理財局長に就任しました。

退官後のキャリア

1982年（昭和57年）に大蔵省を退官後、吉本宏は日本銀行理事に就任しました。その後、国民金融公庫総裁、日本銀行副総裁を歴任し、日本の金融行政に大きく貢献しました。また、東京金融先物取引所理事長も務め、金融市場の発展にも尽力しました。

受章

2002年（平成14年）の春の叙勲で、長年の功績が認められ、勲二等旭日重光章を受章しました。

備考

政治評論家の倉山満は、吉本宏の1981年の理財局長就任について、当時の内閣総理大臣であった田中角栄の影響があったと指摘しています。吉本宏が田中内閣で首相秘書官を務めていたことから、「角影人事」の一環であると述べています。

参考資料

* 倉山満『増税と政局・暗闘50年史』イースト新書、2014年

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