吉沢昭

吉沢昭（よしざわ あきら）は、1949年1月16日に東京都で生まれた日本のフィギュアスケート選手です。彼は競技者として活躍した後、フィギュアスケートの審判員としても国内外の大会で長年貢献しました。

教育背景としては、千代田区立練成中学校、明治大学付属明治高等学校を経て明治大学を卒業しています。また、彼の妹である吉沢春水氏もフィギュアスケート選手でした。

吉沢氏の選手としてのキャリアは、主に1960年代後半から1970年代初頭にかけて日本の男子シングルのトップレベルで展開されました。特に、全日本フィギュアスケート選手権ではその実力を遺憾なく発揮し、当時の強豪選手たちと優勝を争いました。1968年大会で2位に入ると、翌1969年大会でも小塚嗣彦氏に続く形で再び2位となりました。さらに1970年大会においても、樋口豊氏に続いて3年連続で2位となり、当時の日本男子シングル界において安定した成績を残しました。

全日本選手権での活躍に加え、学生競技会でも優れた成績を収めています。日本学生氷上競技選手権大会では、1969年の第41回大会および1970年の第42回大会で2年連続で2位となりましたが、競技者として円熟期を迎えた1971年の第43回大会では見事に優勝を果たしました。これは彼の学生時代の競技活動における最高の栄誉と言えるでしょう。

また、国民体育大会においても、東京都代表として出場した1969年の大会の一般男子部門で優勝するなど、全国規模の大会でも優れた成績を収め、当時の日本フィギュアスケート界における彼の存在感を示しました。

選手生活から引退した後、吉沢氏はフィギュアスケートの世界に異なる立場で貢献を続けました。長年にわたり、国内外の主要なフィギュアスケート競技会で審判員として活動し、後進の選手たちの演技を公正に評価する役割を担いました。審判員としての主な活動歴としては、ユニバーシアード（2007年、2019年）や全日本選手権（2010年）などが挙げられます。選手としての豊富な経験を活かし、フィギュアスケート競技の発展に多大な貢献を果たしています。

吉沢昭氏は、全日本選手権での複数回の準優勝、学生選手権や国民体育大会での優勝など、選手として輝かしい実績を残し、さらに引退後は審判員として長きにわたりフィギュアスケート界を支え続けた、日本のスケート史における重要な人物の一人です。

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