吉野英樹

吉野英樹：英会話からクリーンエネルギーへ、情熱を繋ぐ起業家の軌跡

吉野英樹氏は、1974年神奈川県横須賀市生まれの実業家です。東京大学法学部卒業、ロンドン・ビジネス・スクール修了という経歴を持ち、現在は株式会社クリーンプラネット代表取締役社長として、また東北大学リサーチフェローとして活躍しています。かつては英会話スクールGABAの代表取締役会長も務めていました。

開成高校から東大法学部へ、そして英会話ビジネスへ

開成高等学校時代は柔道部に所属し、二段の腕前でした。大学時代からは極真空手を始め、2003年には東京大会で優勝、全日本ウェイト制空手道選手権大会でもベスト16に入るなど、武道にも秀でていました。

大学1年生の頃、カナダ人女性との出会いが、彼の人生を大きく変えます。この出会いをきっかけに、英会話の重要性を実感した吉野氏は、自身の経験を多くの人々と共有したいという思いから、1995年、東京大学在学中に自宅の一室でGABAを創業しました。わずか30万円の資本金から始まったこの事業は、2004年には首都圏に25校を展開するまでに成長を遂げます。

更なる成長を目指し、吉野氏は2004年にGABAの株式をMBOで譲渡。その後、2006年には同社は東京証券取引所マザーズ市場に上場を果たしました。

クリーンエネルギーへの転身：持続可能な未来への貢献

GABAでの成功を収めた後、吉野氏はクリーンエネルギー分野へと進路を変えます。発展途上国におけるエネルギー問題と地球環境問題の両立の必要性を感じ、国際的に活動するクリーンエネルギー投資家としての道を歩み始めました。

2011年の東日本大震災と福島原発事故は、彼に大きな衝撃を与えます。この経験が、安全で持続可能なエネルギーの重要性を改めて認識させるきっかけとなり、2012年、吉野氏は「安全で、安定的で、安価なクリーンエネルギーを創出し、そして、そのクリーンエネルギーを世界のすみずみに普及させる」ことをミッションに掲げる株式会社クリーンプラネットを設立しました。

東北大学との共同研究：凝縮系核反応研究の最前線

現在、吉野氏はクリーンプラネットのCEOとして、日本の大学研究機関や科学者を支援し、クリーンエネルギー技術の実用化推進に尽力しています。その取り組みの一つとして、2015年には東北大学電子光理学研究センター内に「凝縮系核反応研究部門　クリーンエネルギー研究開発センター」を設立しました。この研究部門は、核融合エネルギーを利用した新しいクリーンエネルギーの実用化を目指しており、日本国内初の凝縮系核反応を掲げた大学の研究部門として注目を集めています。

まとめ：揺るぎない信念と挑戦

柔道、空手、そしてビジネス、そしてクリーンエネルギーという、一見すると異なる分野で成功を収めてきた吉野英樹氏。その背景には、自身の経験から生まれた揺るぎない信念と、常に未来を見据えた挑戦の姿勢があります。彼の活動は、持続可能な社会の実現に大きく貢献する可能性を秘めており、今後の活躍にも期待が高まります。

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