同志社中学校・高等学校

同志社中学校・高等学校

同志社中学校・高等学校は、京都府京都市の左京区に位置する、148年の伝統を持つ私立の中学校と高等学校です。この学校は、1896年に始まり、現在は学校法人同志社が運営しています。初めは同志社尋常中学校として設立され、幾度の変遷を経て1947年に同志社中学校が新設された後、1948年には同志社高等学校が開校しました。その後、2010年に中学校が高校のある岩倉校地に移転し、現在の形に至ります。

学校の概要

この学校は、男女共学であり、開校以来、多様な進路に進む生徒を育ててきました。中学生は約290名、高校生は約70名が外部から入学し、在校生は自身の進学先として同志社大学と同志社女子大学を選択することが多いです。推薦制度を通じて、約85%の卒業生がこれらの大学に進学しています。このように、ほぼ全員が四年制大学に進むため、学校は進学実績が高いことでも知られています。

教育理念

同志社の教育の基本は創立者の新島襄が提唱した「キリスト教主義教育」であり、「良心の育成」を重要視しています。この理念は、知識教育に偏ることのない全人教育に反映され、中学生に対しては「ほんもの」に触れる機会を多く設け、本質を探る力を育むことを重視しています。また、高校では、多様な進路選択を可能にするため、多彩な選択科目を提供しています。授業の始まりは「朝の礼拝」で、自主的な学びを促進する環境が整っています。

カリキュラム

中学校

中学校では、思考力と創造力を育成することが重視されており、クラスは36人編成です。特に英語の授業は、少人数制で行われ、それにより生徒が積極的に参加できる環境が用意されています。市販の教科書はほとんど使用せず、オリジナルの教材が中心です。また、長期休暇中に課題や補習は実施せず、代わりに多くの生徒が自由研究を行います。これは評価には影響しないものの、90%以上の生徒が取り組むことから、学校生活における大切な活動とされているのです。

高校

高校は、文系・理系のコースを分けず、共通履修科目と自由選択科目から構成されています。これは、生徒が様々な視点から物事を学ぶことを促すための方針です。選択科目は2年生から始まり、生徒に多様な学びの選択肢が提供されます。特に教員が欠勤した際は、代行授業ではなく授業が休講となるなど、独自の運営体制が取られています。

学校行事と部活動

学校行事には、学園祭として知られる「岩倉祭」や、遠足、球技大会などがあり、生徒の自主性が重んじられた行事運営がなされています。部活動は多種多様で、特に硬式野球部やラグビー部、スキー部などが強豪です。これらの部活動は、学校の名声を高める重要な要素となっています。

進学と進路

進学先としては、同志社大学をはじめとする多くの国公立大学や他の私立大学があり、卒業生の進学率は非常に高いです。特に医学部を目指す生徒は同志社大学には存在しないため、多くが他大学を受験する傾向があります。

環境と施設

学校内には、最新の設備が整った校舎や図書館、体育館が設けられ、快適な学習環境が提供されています。特に図書・メディアセンターには約7万冊の蔵書や多くの生徒用パソコンがあり、生徒たちは自由に利用できます。

総括

同志社中学校・高等学校は、歴史と伝統に裏打ちされた教育機関であり、全人教育を基盤にした学びが行われています。生徒の自主性を育む環境と、豊富な教育リソースが揃っているため、進学実績も優れています。キリスト教的な価値観に根ざした教育理念は、多くの生徒にとって有意義な学びを提供しています。

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