名も無き世界のエンドロール

名も無き世界のエンドロール

『名も無き世界のエンドロール』（なもなきせかいのエンドロール）は、作家・行成薫が手掛けた日本の長編小説です。2012年、応募時のタイトル「マチルダ」として第25回小説すばる新人賞を受賞し、翌2013年に単行本として集英社より刊行されました。さらに2015年には、書き下ろしの短編「ポケット」を加えて集英社文庫版が出版されています。

小説あらすじ

物語は、幼くして両親を亡くしたキダとマコトという二人の親友の小学生時代から始まります。互いを支え合い、固い絆で結ばれていた彼らのもとに、同じく親のないヨッチが転校してきます。共通の境遇から強い絆で結ばれた三人は、常に寄り添いながら成長していきます。やがて、秘かにヨッチを想っていたキダは意を決して告白しますが、すでにマコトからの告白を受け入れていたヨッチは、マコトとの交際を選択します。二人の幸せを心から願うキダは、自身の切ない感情を押し隠し、友人として彼らを見守り続けます。しかし、マコトがヨッチへプロポーズを考え始めた矢先、悲劇に見舞われ、ヨッチは交通事故によりこの世を去ってしまいます。

数年後、自動車整備工場で働くキダとマコトのもとに、事故を起こし高級車を破損させた人気ファッションモデルのリサが現れ、修理を依頼します。マコトはリサに積極的に接近を試みますが、リサは町の修理工であるマコトを全く相手にしません。そして、その翌日、マコトは忽然とキダの前から姿を消してしまいます。

続編

本作から5年後の世界を舞台にした続編小説として、『彩無き世界のノスタルジア』が2020年に刊行されています。

映画版

2021年1月29日に実写映画が公開されました。監督は佐藤祐市が務め、主人公のキダ役を岩田剛典が演じました。

主要キャスト

キダ：岩田剛典（幼少期：島田裕仁）
マコト：新田真剣佑（幼少期：宮下柚百）
ヨッチ：山田杏奈（幼少期：豊嶋花）
リサ：中村アン
安藤：石丸謙二郎
宮澤社長：大友康平
川畑：柄本明

主要スタッフ

原作：行成薫『名も無き世界のエンドロール』（集英社文庫刊）
監督：佐藤祐市
脚本：西条みつとし
音楽：佐藤直紀
主題歌：須田景凪『ゆるる』（WARNER MUSIC JAPAN / unBORDE）
製作幹事・配給：エイベックス・ピクチャーズ
制作プロダクション：RIKIプロジェクト、共同テレビジョン

Webドラマ版

映画版のラストから半年後を描いたWebドラマ『Re:名も無き世界のエンドロール 〜Half a year later〜』が、dTVにて配信されました。全3話構成で、2021年1月29日に第1話が配信開始。原作者の行成薫が原案を書き下ろし、映画版から続くキダの物語が描かれています。

主要キャスト

キダ：岩田剛典
マコト：新田真剣佑
ミチル：松井愛莉
ヨッチ：山田杏奈（写真・回想）
安藤：石丸謙二郎
ケイ：金子ノブアキ
川畑：柄本明

主要スタッフ

原作：行成薫『名も無き世界のエンドロール』（集英社文庫刊）
総監督：佐藤祐市
監督：菊川誠
脚本：相馬光
音楽：佐藤直紀
主題歌：須田景凪『ゆるる』（WARNER MUSIC JAPAN / unBORDE）
制作プロダクション：共同テレビジョン、RIKIプロジェクト
制作：エイベックス・ピクチャーズ
製作著作：エイベックス通信放送

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