名作ドラマシリーズ

『名作ドラマシリーズ』は、1976年4月から1980年9月まで、フジテレビで毎週土曜日の午後1時～2時に放送されていたテレビドラマの再放送枠です。この枠は、土曜日の午後12時30分～午後1時まで放送されていた情報番組『土曜ですこんにちは』の放送時間変更に伴い、それまで土曜日の午後12時台に編成されていた再放送枠が移動して誕生しました。

放送時間帯が変更になったことで、多くの視聴者が改めて名作ドラマに触れる機会を得ることとなり、番組は高い人気を博しました。放送された作品は、現代劇が中心で、家族の物語や社会問題をテーマにした作品などが多く含まれていました。当時の視聴者の生活や社会情勢を反映した作品も多く、現代においても視聴する価値のあるドラマが数多く放送されました。

番組で放送された作品は、時代劇ではなく、現代社会で起こる様々な出来事を描いた作品が中心でした。そのため、幅広い年代の視聴者から支持を集め、人気を博しました。具体的な作品としては、『こんまい女』、『おやじの嫁さん』、『赤福のれん』、『逢えるかも知れない』、『女の旅』、『女の足音』、『女の河』、『白い巨塔』（田宮二郎主演版）、『火の軌跡』、『女の家庭』などがあります。これらの作品は、放送当時高い視聴率を獲得し、現在でも高い評価を受けています。

『名作ドラマシリーズ』は、4年半にわたって放送されましたが、1980年秋の改編で終了しました。終了の理由は、単発特別番組枠『サタデーイベントアワー』の設置です。この改編により、土曜日の午後1時からのドラマ再放送枠は一旦消滅しました。その後、フジテレビの土曜日の午後1時台でドラマの再放送が行われるのは、『北の国から』の再放送が1982年に行われるまで中断されました。『北の国から』の再放送は、『サタデーイベントアワー』を一時的に中断した上で実施されました。

『名作ドラマシリーズ』は、単なる再放送枠ではなく、多くの名作ドラマを再び視聴者に届けた、重要な役割を果たした番組でした。番組で放送された作品は、日本のテレビドラマ史において重要な位置を占めており、それらの作品を通じて、当時の社会情勢や人々の生活様式を知ることができます。また、これらの作品は、現代のドラマ制作にも大きな影響を与えていると言えるでしょう。

『名作ドラマシリーズ』の後継番組として、同じ時間帯に『サタデーフジ』という単発特別番組枠が編成されました。この番組枠も、主に1時間ドラマの再放送が中心でした。しかし、『名作ドラマシリーズ』のような長期にわたるドラマ再放送枠は、しばらくの間、フジテレビの番組表から姿を消すことになります。この後、土曜午後1時台のドラマ枠が復活するまでには、数年を要しました。

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