名古屋はええよ!やっとかめ

名古屋はええよ!やっとかめ

「名古屋はええよ!やっとかめ」は、つボイノリオによって歌われる楽曲で、名古屋の魅力や地元愛を歌ったご当地ソングです。1985年6月21日に東芝EMIから7インチシングルとしてリリースされ、B面には「エビふりゃーでゃースキ」が収録されています。この楽曲はつボイにとっては1978年の「一宮の夜」以来、約6年半ぶりのシングルリリースとなりました。また、1996年のアルバム『あっ超ー』や、2010年には名古屋開府400年記念CDにも収録されています。

制作の背景

この楽曲は、つボイが山本正之に依頼して制作されました。曲のタイトルは当初「大名古屋行進曲」と考えられていましたが、つボイの要望で「名古屋弁」を取り入れ、「やっとかめ」という言葉を加える形で決定されました。「やっとかめ」は名古屋弁で「久しぶり」を意味し、名古屋の人々への親しみを込めた言葉です。

この作品の背景には、1980年代前半の名古屋が抱えていた様々な困難がありました。名古屋はその当時、タレントのタモリによる名古屋いじりのネタや、自動車産業の打撃、名古屋オリンピック誘致の失敗などで、住民の自信が揺らいでいました。そうした状況を受けて、つボイは名古屋人に向けて、「自信を失わないでほしい」というメッセージを伝えたかったのです。この曲は1番と2番で東京と大阪を逆に挑発し、名古屋の魅力をアピールしている点が特徴的です。

歌詞に込められた名古屋の要素

歌詞には名古屋の市花ではなく、愛知県の県花であるカキツバタや、岡崎市の名物である淡雪といった地域に関する多くの要素が交えられています。このように名古屋に関連するさまざまな表現が盛り込まれ、聴き手に親近感を与えています。

動画投稿サイトでの反響

リリースから約15年ほどは名古屋の地元民の間でも認知度が低かったこの歌ですが、インターネットの普及が進むにつれ、Flashアニメが作成されたことをきっかけに、さらに多くの人々に知られるようになりました。特に2003年の『ブラックワイドショー』や2004年の『中井正広のブラックバラエティ』で紹介され、山下達郎のラジオ番組でも流れるなど、全国に名古屋の代表的なご当地ソングとしての地位を築くこととなりました。

評価と反響

名古屋出身の作家、清水義範はこの曲を「名古屋国の国歌ともいえる」と評しており、多くの人に愛される作品へと成長しました。また、山本正之も自身のバージョンをリリースしており、つボイと山本のバージョンには微妙な違いも存在します。

結論

「名古屋はええよ!やっとかめ」は、名古屋人に向けたメッセージ性とユーモアを持ち併せた楽曲であり、名古屋の魅力を再発見する手助けをしている作品です。その背景には地域への誇りと人々の愛情が込められており、今では名古屋の象徴的な曲となっています。

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