名古屋市中村図書館は、
愛知県名古屋市中村区に位置する、中村公園文化プラザ内にある
名古屋市図書館の分館です。地域住民にとって身近な学習・情報拠点として、幅広い世代に利用されています。
歴史
1965年、
名古屋市水道局の旧稲葉地配水塔を改修し、中村図書館として開館しました。この配水塔は、
1930年に建設されたもので、水圧を調整する役割を担っていました。配水塔としての役目を終えた後、図書館として再利用されることになりましたが、その経緯は図書館自身も不明としています。
1968年には、館内に「民具・民俗資料室」が開設されました。明治から
昭和初期にかけて使用されていた農具や生活用品が展示され、当時の生活文化を伝える場となりましたが、
1988年に図書館が閉館するのに伴い、その一部は
名古屋市博物館や
名古屋市農業文化園に移管されました。
図書館の建物は円筒形であり、図書館としての利用には不向きな点もありました。また、バリアフリー対応や老朽化への対応が必要となったため、改築が決定されました。そして
1991年、中村公園内に新設された中村公園文化プラザに移転しました。この移転に伴い、秀吉・清正コーナーが新設され、関連図書の収集が積極的に行われました。
2017年には、
名古屋市営地下鉄東山線
中村公園駅構内に返却ポストが設置されました。これは、
名古屋市図書館として初の試みであり、利用者の利便性向上に貢献しています。
サービス
図書館の利用は誰でも可能ですが、館外貸出には利用者登録が必要です。
愛知県在住・在勤・在学者のみが登録できます。
館外貸出
図書は最大6冊、2週間まで借りることができます。その他、
紙芝居3組、
カセットテープ・CD・
DVD3点、
紙芝居舞台1台を借りることができます。返却は、
紙芝居舞台以外は、
名古屋市図書館の各館で可能です。ただし、貸出点数は、
名古屋市図書館全館で共通して計算されます。
開館時間
平日、土曜、日曜、祝日:午前9時30分~午後7時00分
休館日:第1・第3月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)
特別整理期間:年末年始(12月29日~1月4日)
蔵書数
2016年度の蔵書数は97,063冊、貸出数は471,187冊です。
図書:97,063冊(一般書70,464冊、児童書26,412冊)
新聞:30紙
雑誌:247誌
視聴覚資料:1,846点(紙芝居647組、CD765枚、カセットテープ138巻、ビデオテープ141巻、ビデオディスク137枚、CD・DVD-ROM18枚)
アクセス
名古屋市営地下鉄東山線
中村公園駅下車、北へ約800m
名古屋市営バス「中村公園」バス停下車、北へ約800m
名古屋市営バス「豊国神社」バス停下車、北へ約100m
その他
中村図書館は、地域に密着した図書館として、様々なイベントや展示会も開催しています。
また、公式ウェブサイトでは、図書館の最新情報やイベント情報などを確認することができます。
参考資料
中村区制施行50周年記念事業実行委員会記念誌編集委員会 編『中村区誌 ―中村区制施行50周年記念―』中村区制施行50周年記念事業実行委員会、1987年10月1日。
名古屋市中村図書館 編『さようなら配水塔の図書館―中村図書館25年のあゆみ―』
名古屋市中村図書館、
1991年3月3日。
関連施設
伊藤観魚
名古屋市演劇練習館
公式サイト
公式ウェブサイト