名塚佳織のかもさん學園

声優として活躍する名塚佳織がパーソナリティを務めるインターネットラジオ番組、『名塚佳織のかもさん學園』（略称：かも學）。この番組は、2003年 7月16日にアニメ・声優関連の情報サイトanista.tv（現在のアニスタ.TV）で放送をスタートさせました。その後、2004年4月にインターネットラジオステーション＜音泉＞が開設されたことを機に配信サイトを移行し、さらに2006年 2月からはBEWEでも聴取できるようになり、多くのリスナーに届けられています。現在は隔週月曜日に更新されています。

番組名の「かもさん」は、パーソナリティである名塚佳織のニックネームに由来しています。これは、彼女が幼い頃にカモノハシの歌が好きだったことから、お父さんが名付けたという心温まるエピソードがあります。番組の基本的なスタイルは、名塚佳織が一人で進行するトーク番組であり、他の音泉の番組に比べてゲストの登場は少ない傾向にあります。もしゲストが出演する場合も、多くは新曲CDのプロモーションや舞台出演の告知といった宣伝活動に関連したものが中心となります。

『かもさん學園』には、お馴染みの挨拶があります。番組の冒頭では「かもーっす」という掛け声で始まり、エンディングは「おつかもさまでした」という言葉で締めくくられます。リスナーからのメッセージ投稿は、Eメールはもちろんのこと、FAXでも受け付けている点が特徴です。

番組の長い歴史の中で、他のメディアとの連携や特別企画も行われてきました。2004年9月からは、アイエフメイトと連動した番組『インターネットラジオアイエフ放送局』（後に『アイエフ放送局』に改題）と隔週で交互に配信されていた時期がありましたが、この連携番組は2007年12月17日に放送を終了しています。また、2014年7月6日には、インターネットラジオステーション＜音泉＞の10周年を記念した24時間生放送の企画内で、『かかずゆみの超輝け!大和魂!!』という別の番組と合同で、『かかずゆみと名塚佳織の朝からグッモーニン♪』として動画での生配信が行われ、リスナーの注目を集めました。

2006年 5月8日の配信からは、音泉での過去の放送のバックナンバー視聴サービスが終了し、代わりにBEWEのプレミアム会員限定で、最新回を含めた過去3回分のアーカイブ配信が行われるようになりました。これにより、プレミアム会員はいつでも過去の放送を遡って聞くことができるようになりました。

番組を彩る様々なコーナーが設けられています。現在も（または長期にわたり）続いている主なコーナーには、以下のようなものがあります。

誤挨拶: オープニングで行われる短いコーナーで、チャイムが鳴った後の「起立! 礼! “○○”」という挨拶の最後に、「着席」に代わるユニークな言葉をリスナーから募集し、紹介します。
ほ～むるうむ: これは番組の「ふつおた（普通のお便り）」コーナーです。特にテーマを設けず、リスナーから寄せられた日常の出来事や名塚佳織への質問、感想などを紹介し、自由にトークを展開します。
シンガー・アート・ライターKAORI: リスナーから提供されたお題をもとに、名塚佳織がリズムに乗って即興で絵描き歌を作りながら絵を描くというクリエイティブなコーナーです。ゲストがいる回はゲストも挑戦します。過去には、描かれた絵が番組の公式サイト内の「かもさん画廊」に掲載されていました。
おしえてかもさ～ん！: geografic知識を問うコーナーです。現在の形式では、山の名前が出題され、それが日本のどこにある山かを名塚佳織が答えます（以前は駅や道の駅が出題されていました）。出題は番組ディレクターである田中氏の音声で行われます。正解するとポイントが加算され、一定ポイントで名塚佳織のサイン入りプレゼント（田中Dが各地で購入したお土産）に応募できるようになります。このコーナーはゲストがいる回は実施されません。

番組の歴史の中で惜しまれつつ終了したコーナーもいくつかあります。

かもさん数分クッキング: リスナーから募集した「食べ物」「飲み物」「調味料」の3種類をランダムに組み合わせて試食するという実験的な企画でした。しかし、予想外の組み合わせが多く、微妙な味や不味い結果になることが頻繁だったため終了しました。
かもさんわがままサイエンス: 2005年1月から始まったコーナーです。リスナーからの素朴な疑問（例：「水はなぜ透明なのか？」「チョコレートの『レート』って何？」など）に対して、科学的な根拠よりも面白さを優先し、名塚佳織が思いつくままに、いかに説得力があるように聞こえるかを楽しみながら答えるという自己満足的なコーナーでした。後に始まった「かもさん先生の保健室」と隔週で交互に行われていました。
かもさん先生の保健室: 2008年1月28日から開始されたコーナーで、リスナーの悩み相談に、名塚佳織が保健室の先生という設定で優しく、または時に厳しく答えるというものです。「かもさんわがままサイエンス」と隔週で交互に行われていました。
その他にも、「English完璧かも…さん（略称：E.K.K.）」や、リスナーのスポーツに関するエピソードを紹介する「体育会系かおり」など、様々な趣向を凝らしたコーナーが存在していました。

一人喋りを基調としつつ、リスナーからのメッセージや投稿を通じてコミュニケーションを取り、時にはユニークな企画にも挑戦する『名塚佳織のかもさん學園』は、パーソナリティの名塚佳織の温かい人柄と等身大のトークで、長年にわたり多くのリスナーに愛され続けている番組です。

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