名探偵コナン コナンと海老蔵 歌舞伎十八番ミステリー

名探偵コナン コナンと海老蔵 歌舞伎十八番ミステリー

『名探偵コナン コナンと海老蔵 歌舞伎十八番ミステリー』は、2016年1月に放映された『名探偵コナン』の特別なエピソードです。これはシリーズ放送20周年を祝うためのスペシャル番組であり、日本テレビ系列の土曜17:30から18:30の枠で、1月9日と16日に分かれて放送されました。歌舞伎役者の市川海老蔵が本人役で出演し、アニメ声優に初挑戦したことが大きな話題を呼びました。

エピソードは2週連続の放送であり、アニメオリジナル作品としては初めての試みでした。海老蔵はコナンと共演することに強い期待を寄せ、「名探偵コナンのテレビシリーズ20周年おめでとう」と感謝の言葉を述べました。彼の持つ歌舞伎の背景を通して、視聴者には新たな興味と楽しみが提供されました。

放送前には「まもなく放送20周年記念！スペシャルプレゼント」と題したプレゼント企画が行われ、海老蔵もこの企画に参加しました。さらに、新年の挨拶コーナーにはコナンと共に現れた海老蔵が登場し、視聴者を楽しませる一幕もありました。

ストーリーの展開

物語は、少年探偵団と江戸川コナンが公園でサッカーを楽しむところから始まります。そこでコナンは、暴走する車に気付き、事故を未然に防ぎました。その車は歌舞伎役者の市川海老蔵に運ばれる予定の「二表の面」を持つトレーディング会社の社長、細尾拓也が運転していました。歌舞伎座では、海老蔵の新作「七つ面」の稽古が行われており、コナンたちは彼に特別に稽古を見学させてもらいます。

しかし、次の日、歌舞伎座にやってきた頭取が「二表の面」の盗難に気付くと同時に、細尾の秘書が殺害されているのが発見されます。コナンはこの事件の背後に歌舞伎関係者がいるのではないかと疑います。海老蔵もコナンを手助けする中で、物語は徐々に真相へと迫っていきます。コナンが何者かに連れ去られ、解体工事中のビルに閉じ込められる緊迫したシーンも緊張感を醸し出します。

主要キャストとスタッフ

この特別エピソードの脚本は、アニメシリーズの始まりから関わっていた柏原寛司が担当しています。また、『ルパン三世』とのコラボ作品を手掛けた亀垣一が絵コンテと演出を務めました。

この作品には、名探偵コナンの主要キャラクターが揃い踏みし、また、海老蔵自身も実写で登場し、ストーリーの進行役を果たしています。視聴者にとっては、名探偵と実際の歌舞伎役者による共演は新鮮な体験となりました。特に、海老蔵の声優としての初演技は多くの注目を集め、彼自身もその演技に幸福感を抱いたと語っています。

音楽と視聴率

音楽面でも、稲葉浩志が手掛けたオープニングテーマ「羽」やかつてのヒット曲をカバーしたエンディングテーマが使用されています。放送されたエピソードは高い視聴率を記録し、関東地区では前編が9.1%、後編が9.4%となるなど、ファンからの支持も衰えませんでした。

結論

この『名探偵コナン コナンと海老蔵 歌舞伎十八番ミステリー』は、シリーズの記念すべきエピソードであり、キャラクターたちの魅力に加えて、海老蔵の生の歌舞伎を通じて、視聴者に新たな視点を提供する作品となりました。また、歌舞伎と推理劇が見事に融合し、楽しめる内容となっています。

もう一度検索