名探偵コナン 漆黒の追跡者

名探偵コナン 漆黒の追跡者

劇場版『名探偵コナン 漆黒の追跡者』は、2009年4月18日に公開された劇場版『名探偵コナン』シリーズの13作目です。上映時間は110分、興行収入は35億円を記録し、第33回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞しました。

概要

本作は、江戸川コナンと宿敵である黒の組織との対決がメインテーマ。黒の組織が劇場版に登場するのは、2001年公開の『天国へのカウントダウン』以来、8年ぶり2作目となります。作品全体に「13」という数字が意識されており、不吉な数字が物語を彩ります。

オープニングでは、おなじみのメインテーマに加え、「ブラックインパクト」が使用され、過去の劇場版映像が一部流用されています。また、コナンの決め台詞「小さくなっても頭脳は同じ、迷宮なしの名探偵！真実はいつも一つ！」を、コナンと工藤新一が同時に発する演出も特徴的です。

劇場版初登場のキャラクターとして、ベルモット、キャンティ、コルン、ピスコ、松本清長、横溝参悟、大和敢助、上原由衣が登場。また、過去作でセリフのなかった山村ミサオも、本作で正式に初登場となります。ゲスト声優として、BREAKERZのDAIGOが水谷浩介役で参加し、ネームドキャラクターを演じる初のゲスト声優となりました。

本作以降、劇場版公開時期に合わせて、作品にちなんだエピソードがテレビで再放送されるようになりました。公開前には、ピスコが登場するエピソードが再放送されています。また、本作は神谷明が毛利小五郎を演じる最後の劇場版となり、以降は小山力也が引き継ぎました。

あらすじ

東京、神奈川、静岡、長野で6人が犠牲となる広域連続殺人事件が発生。現場には、縦線とアルファベットが書かれた麻雀牌が残されていました。コナンは事件を捜査する中で、黒の組織のメンバー・アイリッシュが警察関係者に変装して潜入していることを知ります。アイリッシュは、犯人が持ち去ったメモリーカードを奪回しようとしており、さらにコナンの正体が工藤新一であることにも気づいていました。

7件目の殺人が発生し、コナンと平次は、被害者たちが2年前に京都のホテルで起きた火事に遭遇していたことを突き止めます。火事では本上なな子という女性が死亡しており、恋人の水谷浩介が容疑者として浮上。犯行現場が北極星と北斗七星を描いていることも判明し、コナンたちは最後の犯行現場である東都タワーへ向かいます。

東都タワーでコナンは、真犯人がなな子の兄・本上和樹であることを暴きますが、和樹に扮していたのはアイリッシュでした。さらに、ジン率いる黒の組織がヘリコプターで現れ、アイリッシュとコナンを抹殺しようとします。コナンは組織の攻撃をかわしつつ、ヘリコプターを撃墜。事件解決後、アイリッシュの遺した言葉を胸に、組織との戦いを決意します。

主要な登場人物

江戸川コナン/工藤新一: 本作の主人公。黒の組織によって小学生の姿に変えられた高校生探偵。
毛利蘭: コナンの幼なじみでガールフレンド。空手の達人。
灰原哀: 元黒の組織の一員で、APTX4869の開発者。コナンの正体を知る人物の一人。
服部平次: 西の高校生探偵。コナンのライバルであり親友。
ジン: 黒の組織の実行部隊リーダー。
ベルモット: 黒の組織の女性幹部。変装の達人。
アイリッシュ: 本作のオリジナルキャラクターで、黒の組織の幹部。ピスコを慕っている。

本作の見どころ

黒の組織との8年ぶりの直接対決
広域連続殺人事件の複雑な謎
劇場版オリジナルキャラクター・アイリッシュの存在
DAIGOがゲスト声優として参加
シリーズ初の試みが盛り込まれた演出

『名探偵コナン 漆黒の追跡者』は、スリリングなストーリー展開と、コナンと黒の組織との激しい戦いが楽しめる作品です。ぜひ、劇場でその興奮を体験してください。

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