名探偵ピカチュウ (映画)

名探偵ピカチュウ

『名探偵ピカチュウ』（英: Pokémon Detective Pikachu）は、2019年に公開された日米合作のミステリー映画です。この映画は、人気のあるゲーム「名探偵ピカチュウ」を元にしています。監督はロブ・レターマン、脚本にはレターマン自身のほか、ダン・ヘルナンデス、ベンジー・サミット、デレク・コノリーが名を連ねており、東宝とレジェンダリー・ピクチャーズが製作しています。この作品は、ポケモンを実写化した初めての映画であり、任天堂のゲームを原作とした実写映画としては1993年の『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』以来のものです。

映画のストーリーは、21歳の青年ティム・グッドマンが主人公です。亡くなった父親から届いた通知を受けて、ティムは人間とポケモンが共存する都市ライムシティに向かいます。そこで、父親の探偵業を継いでいたハリーの部屋で、記憶を失ったピカチュウと出会います。驚くべきことに、そのピカチュウはティムにしか通じない声で人間の言葉を話します。ピカチュウは自身の過去と、ハリーが事故にあった理由を探る旅にティムを誘います。

この冒険には新米記者のルーシーも加わり、父親が追っていた謎の薬品を巡る事件が進展していきます。観客は、ピカチュウとティムのコンビが織りなすコミカルでありながらも緊迫感のある推理を楽しむことができます。

主なキャストには、ティム役を演じるジャスティス・スミスのほか、ピカチュウの声を務めたのはライアン・レイノルズです。他にキャスリン・ニュートン、渡辺謙、ビル・ナイらが出演しており、彼らの演技が作品を引き立てています。

『名探偵ピカチュウ』は公開後、賛否両論の評価を受けましたが、多くのポケモンファンに支持され、映画の興行成績は全世界で4億3,300万ドルを記録し、多くの期待を超えました。さらには、ゲームを原作とした映画の中では、2番目に高い興行成績を達成しました。

製作の裏側

本作の製作は、2016年に始まりました。製作にあたり、ポケモンのリアルな描写を意図したコンセプトアートを作成したRJ・パーマーが話題を呼び、彼の描いたイラストが映画のデザインに影響を与えました。作品に登場するポケモンたちは、さまざまな動物や植物の質感を取り入れ、リアリティを持たせつつ可愛さを感じさせる工夫がなされています。

さらに、多くのポケモン声優がアニメ版に登場した声優たちを起用し、ファンにとってもなじみ深い作品となっています。日本語吹き替え版では、主人公ティムの声に竹内涼真が起用され、ヒロインの役には飯豊まりえがキャスティングされました。

音楽はヘンリー・ジャックマンが担当し、主題歌にはリタ・オラとカイゴが共演した「Carry On」が収録されています。

映画の評価と将来

観客動員数および興行成績では、日本でも成功を収め、特に公開された初週末には高評価を得ました。また、いくつかの映画批評サイトでは、評価が比較的好意的であることが示されました。続編の可能性についても話題に上がっており、製作決定が示唆されていますが、公式な発表は現在のところありません。

『名探偵ピカチュウ』は、ポケモンのファンにとって、もしくは新たにこの世界を知るきっかけとして、非常に魅力的な作品となっています。実写化という新しい試みが、どのように次に繋がっていくのか注目されるところです。

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